日野原重明 『私が人生の旅で学んだ子と』2007/08/06

今回の本は聖路加国際病院名誉院長、日野原重明さんの書いた本です。
テレビで見た彼はもう90歳を過ぎていたのですが、精力的という言葉のぴったりする人でした。
声が低くゆっくりした話し方の人だと勝手に想像していたのですが、結構甲高い声の早口の人でした。
お昼にクッキーをつまむぐらいで、夜遅くまで、病院中を歩き回っていて、年齢の割にお元気な人という印象でした。

彼の父親は神戸のメソジスト教会の牧師で、母親は病弱な人だったそうです。
母親が脳症を起こしたり、具合が悪い時に、昼夜を問わずに往診してくれたかかりつけの医師が、原風景のモデルとなったそうです。
その後進路にいろいろと迷いはしましたが、高校時代にシュバイツアー博士の伝記を読み、感銘を受け、医師の道を歩むことにしたのです。
京都帝国大学医学部に無事入学したのはいいのですが、結核にかかってしまい、一年間の療養生活を余儀なくされ、後遺症の胸痛で3年も苦しんだそうです。
彼はこう言いいます。「この大学時代の経験なしには、病気を患っている患者さんを本当は理解できなかったろう。」
聖路加国際病院の評判がいいわけの理由が、この本を読むと理解できます。

日野原さんが心配しているのは、「現代人は子どもから大人まで、「幸福感」に鈍感になっているのではないか」ということです。

「幸福感をたくさんもてればもてるほど、その人は幸福だといえるでしょう。みなさんの幸福をつくるのは、モノではないし、お金ではないし、名誉でもない。幸福とは、小さな幸福感をどれだけ積み重ねられるかなのですよ」

彼の言うように、小さな幸福感を積み上げていける人になりたいと思います。

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