「小さな村の小さなダンサー」を観る2010/09/13

便利な世の中で、インターネットで予約をすると、始まる前に行けばいいので、時間を有効に使えます。「フランダースの光」展も見たので、明日書きます。

の方は前に読んでいるので、どんな感じに演出してあるのか楽しみにしていました。
リー・ツンツンの幼少時代は最小限になっていました。それでも映像は雄弁に語ってくれます。
同じようにバレエ学校での生活もそれほど詳しくはありません。ちょっと物足りないですね。


本を読んだ時に印象的だったのが、毛沢東の妻、江青が北京舞踏学校にやってきて、バレエを見る場面です。映画でも使われていて、「ジゼル」を見た後に、「踊りはいいけれど、銃はどこ?」なんて言うんですから。
そんなことがあったので、銃を持って踊っているバレエが作られ、江青が喜んでいるのを見ると、当時のバレエの位置というものがよくわかります。


本とは違い、アメリカに研修生として行った後のリーが映画ではメインになっています。
リーは研修が終わった後に一度中国に帰り、もう一度行くのですが、映画では帰らず、そのまま亡命するようになっています。
亡命した後に両親のことが心配で、彼らが射殺される夢を見たりする彼の様子には、国を失ったものの苦悩を感じます。
その他に結婚した後の生活と別れ、親との再会が描かれ、もっと感動するかなと思っていたのですが、それほどではなかったです。演出や演技が淡白だったからかもしれません。

一番楽しみにしていたのが、バレエシーンです。
残念だったのが、「ドン・キホーテ」。変なところにスローモーションを入れてました。余計なことをせずに、そのままの方がすごさがわかったと思います。
結構気に入ったのが、江青に見せた銃を持って踊っていたバレエです。結構前衛的でおもしろかったです。
「白鳥の湖」はオーストラリア・バレエの実際の舞台だそうです。
10月に日本公演があり、見に行くので、どの場面が踊られていたのか、じっくり見ますわ。

全体的に映画としてはどうかというと、普通。原作を読んでいたので、深みに欠けるような気がします。
バレエ好きにはいいかも。