NATIONAL GEOGRAPHIC 11月号2010/12/02



ナショナルジオグラフィク社から11月号を頂きました。ありがとうございます。
書くのが遅くなって申し訳ありません。
もう12月号が出てますか・・・(汗)。

とっても写真が綺麗です。
写真を見ているだけで、癒されます。

特集よりも私が興味を持ったのが、私の病気に関する話題です。
なんと大麻が緑内障治療に使われているとか。
もちろんアメリカでらしいのです。
大麻には鎮痛、抗癌、眼圧の緩和などの効能があるんだそうです。
麻薬はやったことがありませんが(あったら大変)、ボーとして余計なことを考えなくなり、ストレスが減るのかしら?
もっと詳しい情報が欲しいと思いました。

そのほかに興味を持ったのが、「遺跡スキャン」。
米国非営利組織サイアークが高解度三次元スキャンで歴史的建造物のデータを保存して、ウェブサイトに保管しているようです。
興味のある人は見てみるといいでしょう。
彼らは「単に遺跡を保存するという問題ではなく、人類共通の記憶を保存している」のだそうです。

特集は
「日本縦断 3つの海と魚たち」
「アステカ 解明される王国の謎」
「動物たちの地球大移動」
「内戦を生き抜いた野生動物」
「南部スーダン独立への苦闘」
の5つです。

この中で「動物たちの地球大移動」がおもしろかったです。

「移動する動物たちは断固たる使命感を抱いて壮大な旅を遂行するため、誘惑に負けて寄り道をしたり、困難にぶつかって旅を諦めたりしない」

動物たちに「使命感」なんてあるんだろうか?という疑問はありますが、動物はすごいです。とにかくまっすぐ目標に向かって突き進むのです。
たとえ障害物があっても、毎年同じルートで移動するのです。
たとえば人間の作った障害物―車や住宅、天然ガス田など―があろうと、そして農耕用機器に殺されようと。

人間と動物の違いはこの「使命感」なんでしょうね。
人間は寄り道大好きですもの。
困難にあったら、すぐに諦めますよね。

冗談は置いておいて、人間と動物の共存の難しさを感じた記事でした。

特集ではないのですが、一番おもしろく読んだのが、「絶海の孤島 鳥の楽園」という記事です。
伊豆諸島鳥島のアホウドリの悲劇を書いたものです。

昔、鳥島にアホウドリが産卵のために訪れていました。
ところが1887年(明治17年)から彼らは捕えられ撲殺されたのです。
何故か。
彼らの羽毛をアメリカに輸出するためです。

1922年(大正11年)にアホウドリがいなくなったため島民が撤退し、鳥島は無人島になります。

海鳥は巣立ったら同じ場所に戻って営巣するまで陸地には近づかないそうです。
彼らはいつまでも飛び続け、たまに海面に降りて休むだけ。
知りませんでした。

アホウドリたちは鳥島が孤島なので、安心して産卵と育児のために巣を作っていたのです。

(財)山階鳥類研究所の「鳥島とアホウドリの歴史」によると、島民300人ほどで一人一日100から200羽を殺したこともあるそうです。
すごい量です。

この後のことを「鳥島とアホウドリの歴史」から抜粋してみます。

1933年に鳥島は禁猟区になります。
1949年、アメリカのオリバー・オースチン・ジュニアがアホウドリの調査をしますが、アホウドリが見当たらず、「絶滅宣言」がされます。
戦後、中央気象台の測候所が置かれ、1951年に測候所の山本政司がアホウドリを発見します。
1958年に天然記念物に指定され、1962年には特別天然記念物になります。
1965年、アホウドリの観察と保護に活躍していた測候所の職員が引き揚げてしまい、鳥島はまた無人島になります。
1970年ごろ、京都大学の長谷川博がアホウドリの研究に乗り出し、彼が行った環境改善工事のおかげでアホウドリの繁殖率が向上したそうです。

長谷川さんは現在東邦大学教授です。
東邦メディア・ネットセンターの「アホウドリ復活への軌跡」を見ると、詳しい様子がわかります。

何回も言いますが、動物との共存の方法を我々人間はもっと真剣に考えなくては・・・。

そうそう、アホウドリは感心なことに、一度つがいになると一生相手が死ぬまでその関係を維持するそうです。
繁殖以外では行動を共にしないのにです。

動物の一途さが、なんか悲しくなりました。