メグ・ガーディナー 『心理検死官ジョー・ベケット』2010/12/22



スター検察官キャリー・ハーディングが運転しているBMWで欄干に突っ込んでいきました。助手席にはインターンのアンジェリカが乗っていました。
キャリーは車で突っ込む直前に、警官に向かって「助けて」と言っており、左太腿には
"dirty"という文字がルージュで書かれていました。

キャリーは無理心中をしようとしたのでしょうか。それともただの事故だったのでしょうか。

精神科医で”心理検死官”のジョー・ベケットが現場に呼ばれ、心理的剖検をして死因を解明するように要請されます。
というのも、この事故意外にも不可解な死が起こっていたからです。

警察と監察医はどのように死んだかを特定し、”心理検死官”はなぜかを判断するのです。”心理検死官”の仕事とは・・・

「精神科医は被害者の歴史を調べる―医学的、心理学的、教育的、性的過去を。以前に自殺の兆候がなかったか。人間関係はどうだったか。被害者の書いた日記や手紙を読む。ネット上の活動を発掘する。故人の抱いていた不安や予感、気分の揺れについて聞き込みをする。被害者の死に対する友人や近親者の反応を見る。過去の、そして現在の敵についてたずねる」

本を読んでいても、”心理検死官”の仕事というのがよくわかりませんでした。刑事との違いはなんなんでしょうね。刑事も同じようなアプローチをしていますし、ジョーの行動的なことといったら、刑事顔負けです。
”心理検死官”がシリーズ物になると、もっと仕事内容が掘り下げられるのでしょう(きっとね)。

まあ、”心理検死官”という仕事に期待して読むと、期待外れになりますが、そう思わずに読むといいと思います。

それにしても、この頃、女性が強くなったと言いますが、ホントですねぇ。それとも、たまたま新刊に多かったのかしら?