ジル・チャーチル 『今をたよりに』2011/07/07



叔父さんから莫大な遺産を相続しましたが、相続する条件として、田舎の屋敷に
10年間住まなくてはならなくなったロバートとリリー兄妹のシリーズです。

妹の誕生日プレゼントの本が届いていないかと駅に行ったロバートは、三人の年輩の女性が郵便袋の中を探って、他の人の郵便物を調べているのを見ます。
そこでロバートは郵便物の仕分けをポーターにさせてはどうかと思いつき、色々な人の意見を取り入れて、「郵便小包センター」の設置に向けて頑張ります。
ロバートも人の役に立つことを考えるようになりました。今回はロバートの頑張りがメインです。

その頃、ロバートとリリーの暮らす屋敷<グレイス&フェイヴァー>の庭から身元不明の白骨死体が見つかります。その上、郵便物の仕分けをお願いしようと思っていた駅のポーターが殺されます。
ドイツから引き揚げてきた仕立て屋の店に赤いペンキで鉤十字が書かれたり、放火が起こったりと事件が立て続けに起こります。
新しく<グレイス&フェイヴァー>の住人になった警察署長のウォーカーと協力し、ロバートとリリーは事件を解決しようとします。

このシリーズのおもしろいところは、1930年代のアメリカがよく描かれているところです。
アメリカが第二次世界大戦へと突入しようとしています。
次はどういう事件が起こり、ロバートとリリーはどう成長していくのでしょうかね。