森谷明子 『れんげ野原のまんなかで』&『床下の小人たち』2012/05/17



ススキ野原のど真ん中にある図書館に絡んだ、日常の謎を解く話です。

文子は秋葉市の中央図書館に勤めている新人司書です。
図書館は秋葉市の北部にあり、『秋葉のだんな』からの土地の寄付で建ちました。
場所が場所なので誰も借り手がいないと思われ、隣市の図書館から絶対書架にあるからと大至急の貸出依頼がくるほどです。
同僚は4人。のんびり館長と頼もしい先輩司書で謎解きの達人の、文子があこがれている能勢、理数系の専門知識が豊富で語学力もある、誰もが優秀と認める日野、そして事務担当の工藤です。
利用者を増やすことが彼らの懸案でしたが、市で福祉バスを新設したのに乗じて、一日四回、図書館前に止めてもらうことになりました。
おかげで利用者数が二十パーセントアップしましたが、利用者の平均年齢もアップすることになります。

こんなのんびりした図書館で次々に不思議な出来事が起こります。
不思議な忘れ物、絵本のいたずら、コンビニに残された一枚のコピーの謎、秋葉家の雪女の話、誰かが置いていった『床下の小人たち』。

『床下の小人たち』は読んだことがないので、図書館で借りてみました。
子どもの時に読んでいたら、空想の世界が広がっただろうなと思いました。
本には読むべき時がありますね。
もちろん、いい本は大人になって読んでもいいのですが、子どもの頃とは感じ方が違うでしょうからね。

この本も、続編が待ち遠しいですね。意外と図書館はワンダーランドかもしれません。
司書さんの仕事を知りたい人も読んでみるといいでしょう。
お仕事本のひとつに入れましょう。