小路幸也 『マイ・ブルー・ヘブン』2012/09/22



『マイ・ブルー・ヘブン』という歌をビートルズが歌っていたっけ?
と思って調べると、1927年にジーン・オースティンが歌い大ヒット。
それ以来、スタンダードになっている歌のようです。
日本では「私の青空」として発売されており、「狭いながらも楽しい我が家」のフレーズが今やお馴染みになっていますね。
題名にするのはアメリカの1900年代に流行った歌の題名なのですかね。
それとも番外編なので、ビートルズから外したのかもしれませんね。
それ以降の題名はビートルズですもの。

語り手で幽霊のサチさんのことが、このシリーズを読んだ人なら誰でも気になると思います。
どういう経緯で堀田家にお嫁に来たのか、その経緯が書かれているのがこの本です。

サチさん、本名が五条辻咲智子というのです。
五条辻なんて、何やらたいそうな姓ですね。
実はサチさんは子爵・五条辻政孝の娘さんなのです。
なんで古本屋に・・・と思うでしょう。

終戦直後、咲智子は父親からある文書を託されます。
その文書は政治にかかわる、大変重要なものであると言われ、静岡にいる伯母の家まで届けるようにと言うのです。
急いで家を出て浜松に向かおうとするのですが、上野駅の切符売場でアメリカ兵に見つかってしまいます。
捕えられようとしたところを助けに来たのが、ニワトリ鶏冠の髪型をした若い男。
これが堀田勘一でした。

ほとぼりが冷めるまで、しばらく「東京バンドワゴン」にお世話になることになります。
勘一の父親の草平は咲智子の父親の学生時代の友人で、咲智子が何を託されたのか気づいているようです。
怪しまれないように咲智子は名前をサチと変え、勘一の結婚相手になることになります。
サチを守るためにジョーやマリア、十郎が「東京バンドワゴン」にやってきます。
今の堀田家の大家族の先駆けですかね。

咲智子は堀田家に馴染んでいきますが、気になるのは両親のことです。
咲智子と別れてから敵に連れ去られ、監禁されているようなのです。
咲智子の両親奪還のため、堀田家一同プラスαが活躍します。

どう考えても、こんなことあったはずがないという内容ですが、あまり考えずに読んでいくと、それなりにおもしろいですよ。
なんでもありが、このシリーズですから。

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