中村仁一 『大往生したけりゃ医療とかかわるな―「自然死のすすめ」』2014/02/03



この本を読んでいてびっくりしたのが、医者の序列などというものがあるそうなのです。
トップは大学病院→旧国立病院・日赤・済生会・県立私立→民間の大病院・中小病院→町医者→老人ホーム医者なんですって。
こんな格付けって失礼ですよね。
ちなみに中村さんは老人ホームのお医者さんです。
彼が老人ホームで出会った人たちを見て出した結論がこの本に書かれています。
この本の前に『穏やかな死に医療はいらない』という本を読んでいたので、共通するものがあるなと思いながら読み進みました。
心に残った言葉は2つ。

自然に「死んでみせる」
在宅で死をむかえるには「信念」と「覚悟」が必要

どうしても家族は死を受け入れることができずに、無駄な医療をほどこしがちです。
そんな時にどう思いきれるか。
悩みますよね。

中村さんは京都で「自分の死を考える集い」を主宰しており、生前告別式をしたり、棺桶に入ったりしています(もちろん他の活動もしていますよ)。
彼は常にこう言っているそうです。
「出来る限り救急車は呼ばない」
「経口摂取が不能になれば寿命が尽きたと考ええる」
「人口呼吸器は改善の見込みがなければとりはずす」
「一度止まった心臓の蘇生術はしない」
などなど。
私もこういうのがいいなと思います。
意識がなくなったら言えないので、ちゃんと家族に伝えておかなくてはいけませんね。
お骨は砕いて海に捨ててくれと言っているのですが、夫は面倒だから嫌だと言います。
まあ、そこら辺の山に捨ててもいいですわ。
死んだらわかりませんから。

中村さんは「がん死」のお迎えは最高と言っていますが、本当でしょうか?
「がん死」が彼の言うように痛くないのなら、お願いしてもいいかも。
でも、一番いいのはぽっくりいくのかな。
こう言いつつも、本当に死が訪れたらと思うと恐ろしくなります。
まだまだ覚悟のたりない私です。