「新印象派 光と色のドラマ」展@東京都美術館2015/02/04



新印象派とは「1880年代半ばから1900年代初めにかけて活躍した点描技法を用いた画家たち」のこと。
有名なのは創始者のスーラですが、彼は31歳の若さで亡くなってしまったそうです。
内省的な秘密主義の人だったらしく、画家らしい奔放さもなく、若くで亡くなりましたが、ごく平穏な人生を送ったらしいです。
点描画みたいな根気のいる絵をよく描いたなと感心しますが、私にはできないなと思います。
30分もしない間に飽きてしまいますよ。
実験的な画法で、最新の光学や色彩理論を参照して描いたそうです。
ちょっと見にはきれいだなと思いますが、残念ながら芸術に必要な感動はもたらさない画法です。

風景画が多く描かれていたと思っていたのですが、そうでもなかったようです。
おもしろかったのが、マクシミリアン・リュスです。

        「モンマルトルからのパリの眺め」 1887年

          「シャルルロワの高炉」 1896年

           「工場の煙突」 1898-99年

これも点描画で描かれているんです。
力強さが感じられる絵です。

肖像画もありました。
白い服を着た女性の絵は等身大ぐらいもある大きなものでしたが、この一枚を描くのにどれだけの時間が必要だったのかと考えると・・・。
この絵の写真がなかったので、参考に別の肖像画を載せておきます。

       レイセルベルヘ 「マリア・セート」  1891年

点描画が20年ぐらいしか続かなかったのはわかります。
この技法では画家の内面のほとばしる感情が描けませんから。

      ポール・シニャック 「マルセイユ、釣舟」 1907年

シニャックでさえ、新印象派の後期ではこんな絵描いてます。
点が大きいですわ。(たまたまですか)

     マティス 「日傘の女性」  「ラ・ムラード」 1905年

フォーヴィスムのリーダー的存在だったマチスも点描画を学ぼうとしたようです。
しかし、すぐにあきたようです(笑)。
どう考えても彼に点描画はあってませんものね。

新印象派からフォーヴィスムへ転換していく様がよくわかる展覧会でした。
欲をいうと、一人の画家がどう変化していったのか、絵を並べて見たかったです。

最後に全く新印象派とは関係ない絵ですが、好きな絵がありました。

       ベルト・モリゾ 「ブージヴァルの庭」 1884年

女流画家でマネのモデルで彼の弟と結婚したモリゾの絵です。
実際の絵を見ないとよさがわからないと思います。
柔らかな優しい絵です。

それほど混んでいないし、点描画の移り変わりがよくわかるおもしろい展覧会でした。

ランチは久しぶりに上野駅構内のレストランで。
ここも空いてました。
サラダとメイン料理のランチコースを頼みました。
サラダは鴨肉を使ったもの。
菜っ葉があまり新鮮さを感じさせませんでした。


メインは鶏肉。
肉と肉になってますねェ。
魚にすればよかったけれど骨が怖くて、未だに魚が食べられません。

サービスや料理の内容、値段などをかんがみて、ここよりも美術館のレストランにすればよかったと思いました。
今年になってからの外食は今一つですわ。