ピエール・ルメートル 『その女アレックス』2015/02/07



2014年翻訳ミステリのランキングベスト1ということで読んでみました。
監禁物らしいので、そういう怖いミステリは嫌いです。
買わなければよかったかもと思いながら読みました。
しかし、読み終わった後に悪夢を見ることもなく大丈夫でした。
よかったですわ。

派遣看護師をしているアレックスは路上で拉致され、狭い檻の中に監禁されてしまいます。
彼女が車で連れ去られるのを目撃した人の通報で警察は動き始めます。
担当したのが、身長145センチほどしかないパリ警視庁犯罪捜査部班長のカミーユ・ヴェルーヴェン。
彼は妻とお腹の子を殺されたショックで捜査からしばらく遠ざかっていましたが、彼を思いやる部長のル・グエンがそろそろ捜査に戻ってもいいのではと思ったのか、嫌がるカミーユにこの事件を扱わせます。

あやふやな目撃者の言葉以外に何も捜査線上に浮かびあがってきません。
本当に女は連れ去られたのか、一体女は誰なのか?

やっと見つかった犯人は飛び降り自殺をしてしまいます。
犯人のことを探っていくうちに浮かび上がる真実とは・・・。

初めは誘拐事件の犠牲者に見えたアレックスですが、読み進むうちに彼女に対する見方が変化していきます。
色々と残虐な描写もありますが、一応納得のいく終わり方でした。
それにしても海外の作家はよくこんな残酷なことを想像できるなと変な意味で感心します。
肉食文化のおかげなのかしら?

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