坂木 司 『肉小説集』2015/10/01



肉と坂木さん?合わないなぁ、と思いながら読み始めると・・・。
最初から気持ち悪さにやられました。(豚足が夢にまで出てきそう)。
坂木さんには肉は似合いません。
角煮やポークカレーぐらいなら大丈夫ですが、豚足や生ハム、果ては「豚ヒレ肉のトマトソース煮込みピザ風」なんて出てきたら、もう駄目です。
「豚ヒレ肉のトマトソース煮」って美味しそうですが、ピザ風ってどんなん?

私のように坂木さんらしさを求める人は読まない方がいいでしょう。
坂木さんのチャレンジ精神を望む人は読んでもいいかも(笑)。


犬たちはやっとハウスを覚えました。
「ハウス」というと、兄はスヌーピー小屋に入り、弟は元兄のものだったサークルに入るようになりました。

犬部屋で自由に動ける兄は相変わらずの寝相です。


最初は横向きだったのに、しばらくするとこんな姿になりました。

平日の午後、ジークリフに行くと空いていてびっくり。
アッサムのミルク紅茶とスコーンをいただきました。


スコーンは外がカリカリですが中はホロホロで食べるとすぐになくなってしまいます。
全く食べた気がしなくて、これならいくつでも食べられます(笑)。

柚木麻子 『王妃の帰還』2015/10/02



ナイルバーチの女子会』は大人の女性の話でしたが、今回は私立女子高中等部2年生のあるクラスの話です。

範子は少数の友人たちと地味ながらも平和な学校生活を送っていました。
ところが、彼女がひそかにあこがれていた滝沢さん(=王妃)がクラスのトップグループから追い出され、範子たち、4人グループに入ってきたことから、グループ存続の危機が訪れます。
前のような平和な時を取り戻すために範子たちが考えたこととは・・・。

「スクールカースト」に関する本を読んだことがありますが、自分の中学の頃に比べると、今の中学はなんと暮らしにくくなったことかと思います。
クラスで階級制度なんかあったかどうか、そんなこと意識もしませんでした。
私はそういうことに疎い人でしたから気づかなかったのかしら?
クラスの主流ではなかったのですが、まあまあお勉強はでき、球技が得意だったので、仲間外れにはなりませんでしたが。
そもそも「いじめ」という言葉もなかったし、グループのようなものはありましたが、そんなに強固なものではなかったように思います。
この話のようにクラスでのヒエラルキーが決まっていて、グループ同士での交流が全くなく、敵対心を持っているなんて想像もつきません。
空気を読んで行動したり、発言したりするなんて、疲れそう・・・。
いじめがマスコミで取り上げられてからの学校生活って息が詰まりそうになってしまったのですね。
今の学生たちってかわいそう。
でも、こういう構造って社会の反映かも・・・。

読後感が悪くないところが救いでした。

トリミング2015/10/03

犬たちはトリミングに行ってきました。


兄は耳がパッツンと切られ、顔の毛を短くしてもらい、より女の子らしくなっています。(男の子なんですが)


弟は耳のでかさが目立ちます。
う○ちを踏む率が高いので、足の毛を短くしてもらいました。


写真を撮ろうとするとまぶしいのか目が開かないので、牛タンの皮を見せるとバッチリでした(笑)。

エミリー・ブライトウェル 『消えたメイドと空家の死体』2015/10/04

家政婦は名探偵』の次の作品。


家政婦ジェフリーズ婦人たちに前回の殺人事件で知り合いになったアメリカ人未亡人・クルックシャンク夫人から顔見知りのメイド探しを頼まれます。
彼女は奉公先で盗みの疑いをかけられ首になり、それから行方不明になったそうなのです。
早速ジェフリーズ婦人を初めとするウィザーズプーン警部補の屋敷の面々は、はりきってメイド探しを始めます。

その頃、警部補は身元不明の若い女性の殺人事件を担当することになります。
その女性は行方不明のメイドと同じ人物なのか?
死体の損傷が激しく、身元を特定することが難しいようです。

ジェフリーズ婦人たち素人探偵たちの活躍が目覚ましいですね。
尾行や聞き込みなど探偵顔負けです。
クルックシャンク婦人共々警部補をだます、いえいえ助言やちょっとしたヒントをあげて事件解決に貢献するんですが、ちょっと彼がかわいそうになりました。


<今日のわんこ>


本当に耳がでかいですね。
彼が耳を垂らしているのを見ていて、ハリー・ポッターのドビーを思い出しました。


似てないかしら?
頭をなでたり、悪いことをしたので怒るとと耳を下にするので写真にとれませんが、ドビーにそっくりですよ。

頭に・・・2015/10/05

兄に続き、弟も笑わせてくれました。

庭で持って来い遊びをしていると・・・。
なんか変です。


アレ、赤いハートの中に頭が入っています。


頭が抜けなくて、困っています。


口でくわえたのはいいのですが、穴の開いている方を顔の方にしてしまったのですね。


これが正しい(?)咥え方です。


この頃、走り方も様になってきました。


ボケボケで残念ですが、立派な飛行犬に成長しました。

カラスが・・・。2015/10/07



相変わらずクッションから落ちてます(笑)。

昨日、寝ていると庭でなにやらガサゴソと音がしました。
何だろうと思って耳をすませていると、カラスが「カア、カア」と鳴き、バサバサと羽音がしました。
カラスが何をしているのだろうと不思議に思いましたが、人を襲うこともあると聞いていたので、ジッとしていました。
しばらくすると音がしなくなったのでのぞいてみると、何もいません。
ホッとしていると・・・。
口に何かを咥えたカラスが飛んできて、通り過ぎていきました。

目が悪い私は庭に異常がないと思っていたのですが、強いメガネをかけてみてみると、茶色い羽がたくさん地面に落ちています。
用事があったので、とりあえずそのままにして出かけました。
家に戻ってから庭の掃除をしました。
鳥の死体がなくてホッとしました。
でも、腰が痛くなってしまいました。
犬たちは羽が落ちていないところで遊ばせました。

カラスって他の鳥も襲うんでしょうか?


佐々木譲 『警官の血』2015/10/08



終戦後から現代に渡る三代の警官の話。

昭和23年、安城清二は家族を養うために警官になることを決意します。
簡単な試験の後、無事に採用されることになり、駐在所勤務を希望していたのですが、上野警察署の巡査となります。
上野公園の不忍池で顔見知りの男娼ミドリが殺され、事件は未解決となります。
その4年後、谷中墓地で国鉄職員の男性が殺される事件があり、ミドリの事件と同じように未解決になります。
清二が聞き込みをしたところ、彼らは警官と接触を持っていたことがわかりました。
その後、手柄をたてたため希望の駐在所勤務になったのですが、天王寺の五重塔の火事の時に現場からいなくなり、次の日に芋坂跨線橋から転落し列車に轢かれ亡くなっているのが見つかり、事故として処理されます。

二代目の民雄は頭のいいのを見込まれ、北海道大学で赤軍派の潜入捜査をすることになります。
過酷な潜入捜査のため精神的に病んでしまい、妻に暴力を振るうようになっていました。
清二と同期だったおじのおかげで父親と同じ駐在所勤務となりますが、父親の死の真実をつきとめた日に、立て籠もり事件の被害者となってしまいます。

三代目の和也は警視庁刑事部捜査第四課に配属になりましたが、警務部の命で、暴力団との繫がりを疑われている加賀谷の素行調査をすることになります。
加賀谷は高級スーツを着て高級車を乗り回し、女をはべらせ、独自の情報ルートを開拓していました。
和也は加賀谷と一緒に行動するうちに彼に憧れにも似た気持ちを持ちますが、命令に背くわけにはいきません。
和也は命令通り加賀谷を裏切り、その過程で祖父と父の死の真相を知ることになります。

警察小説は好きですが、警察の軍隊のような非人情な縦社会は嫌ですわ。
三代に渡る警官の話なのですが、なんか繋がっているという感じがあまりしませんでした。
特に三代目の和也は別物という感じです。
といっておもしろくないというわけではありません。
和也が別の人格で、捜査の合間に祖父と父のことを独自に調べて行くと言う心温まる話ならよかったのですが・・・。
加賀谷のことって次に続けるために必要なだけだったのではないのかしら。


我家の犬たちは散歩が大好き。
外に出るとものすごい勢いでリードを引っ張り走ろうとします。
それを止めようとしていたら、もともと悪い腰の調子がもっと悪くなりました。
鍼のセンセイは骨がずれていると言っています。
仕方ないので、夫のいない平日は庭で遊ばせることにしています。

兄は弟を追いかけます。


弟はいつも逃げています。


睨み合っていても、結局哀願調になります。


仲がいいのか悪いのか?

佐々木 譲 『警官の条件』2015/10/09



『警官の血』の9年後を描いたのが、この作品です。

警官三代目の安城和也は警部になり、組織犯罪対策部第一課で係長になります。
加賀谷を売ったことで彼をよく思っていない警官がたくさんいる中、真面目に捜査をしていますが、思ったほどの成果はあがりません。
第一課で潜入捜査をしていた捜査官と第五課の潜入捜査官がバッテングしてしまいます。
第一課の捜査官は救助されましたが第五課の捜査官が射殺されてしまい、犯人を逃してしまうというミスをしてしまいます。

加賀谷は裁判で無罪になり、三浦半島で釣り船屋をしていました。
彼に復職して欲しいという要請がきていましたが、断っていました。
しかし、元部下の葬式で復職を宣言します。

和也と加賀谷がどう絡むのかを楽しみにして読んでいきましたが、最後まで面と向かっては絡みません。
男は声に出さないがわかれということでしょうかね。
そこが残念でした。


兄は草や花を咥えるのが好きです。
今日も草を咥えて「取ってみろ」遊びをしていました。


弟は兄よりも駆け回ります。


短い脚なのに、ジャンプ力はすごいです。
お尻がかわいいです。

柚木麻子 『3時のアッコちゃん』2015/10/11

意外と私、柚木さんの本が好きみたいです。
意図しないで続けて何冊か読んでますもの。
最初に読んだのが、本屋大賞にノミネートされた『ランチのアッコちゃん』。
女性向きのお仕事本でした。
続きの本がなかなか文庫にならないので、そういう時は図書館の予約、ということで、1カ月ぐらい待ちました。


4編が載っている短編集です。
アッコ女史が出てくるのは最初の2編、「3時のアッコちゃん」と「メトロのアッコちゃん」です。
『ランチのアッコちゃん』でアッコ女史とランチの交換をした女の子、澤田三智子も「3時のアッコちゃん」に登場します。
彼女は転職して、高潮物産で派遣から契約社員となり、宣伝部広報課で働いています。
クリスマスに向けたシャンパンのミニボトルの販促会議がまとまらず苦労していたのですが、たまたま彼氏の古本屋を手伝っている時に現れたアッコ女史に愚痴ると、なんと彼女、週明けの5日間、高潮物産に来て会議の前にアフタヌーンティーを用意すると言うのです。
アッコ女史は何をするつもりなんでしょうか。

「メトロのアッコちゃん」は二十七年間、親からも周りからも何もできないと莫迦にされ続けてきたと思っている女性のお話。
親を見返すために、ブラック企業で頑張ってきたのですが、そろそろ限界です。
通勤費をケチる企業から指定された通勤路を遠回りでも馬鹿正直にそのまま守っていました。
ある夏の日、天変地異が起こって出社不可能にならないかなどと不穏なことを考えながらメトロの通路を歩いていると、ジューススタンドにいる背の高いエプロン姿の女から無理やりジュースを押し付けられます。
それから毎日、その女性は彼女にジュースを押し付けるのです。
そう、それがアッコ女史。
彼女のたとえ知らない人であろうが、危ない人に手助けをしようとする心意気に感心します。
誰でもできることではないですから。

たまたまネットで江戸川区の某駅で自殺する人が多いという記事を読んだばかりだったので、「メトロのアッコちゃん」を読んでびっくりしました。
柚木さんはこの駅を参考にしたのかしら?

2編を紹介したので、後の2編も軽く紹介しますね。
「シュシュと猪」は東京から神戸に転勤して、関西のおおらかさ(?)に戸惑う女性のお話。
「梅田駅アンダーワールド」は就職活動が上手くいかない大学四年生の女の子のお話。

4編共、仕事に悩む女性が主人公ですが、最後にはふっきれ、新たな一歩を歩み始めます。

「あなたに問題があるというより、初期設定・・・・・、最初の選び方だけが間違っていたってことはない?あなた、一度でも自分にふさわしい場所を考えたことある?」
「目先のことに気を取られてばかりで、自分が選ぶべき椅子の大きさや色形についてちゃんと考えたことがなかったと気付く。」

自分のことってなかなかわかりませんよね。
年を取ったってわからないこともありますが(恥)。
まあ、20代の頃よりはわかっているのかもしれませんが。
自分をわかるためにはいろんなことにトライして、悩んで、失敗して、再度トライして、と手間のかかることかもしれませんね。
私もこの年で色々とやっています。
最後のあがきですがね(笑)。

アッコちゃんシリーズは若い女性を応援する、すがすがしい本です。
若い、仕事に悩む女性向きの本です。



兄犬がデブったのではないかと思ったので、久しぶりに体重を量って見ました。
兄・・・3.1kg
弟・・・2.95kg
兄は3キロを超してしまいました。
去勢をすると太るといいますし、もともと膝が緩いので太ると膝に負担がかかります。
餌を少し減らしダイエットさせることにしました。


かわいらしい寝方をしていると思っていたら・・・。


ひっくり返ってくれました。
前の写真と向きが違います。

写真を撮る私のために毎回考えて寝てくれるのかしら・・・?

柚月裕子 『朽ちないサクラ』2015/10/12



米崎県警に不祥事が起こりました。
平井中央署生活安全課がストーカー被害届の受理を引き伸ばし、慰安旅行に行っていた間に被害者が殺されたのです。
どこからか慰安旅行のことがリークされ、県警は抗議の電話と記者クラブの対応に悩殺されていました。

警広報広報課の事務職として働いている森口泉は気が気ではありませんでした。
というのも、その記事を書いた新聞社の記者である親友の津村千佳に会っている時に、不用意に話したことから千佳が推理し、記事を書いたのではないかと思ったからです。
会って確かめると、千佳は自分を信じて欲しい。その記事のことを調べてみると言うのです。
しばらくして、千佳は遺体で見つかります。
泉は千佳を疑った罪悪感から、同期の刑事・磯川の助けを借り、千佳の死の真相を調べることにします。

柚月さんの作品なので期待して読みました。
でも、なんか動機が今一つだし、公安が出てくるのもねぇ・・・。
泉が最後に決心するところなんかはすがすがしくていいんだけど、でもそううまくは行かないんではないですかと思ってしまいます。
泉のその後が書かれるといいですね。


三連休でも出不精の我が家はどこにも行きませんでした。
その代り犬と遊んでいました。
弟は兄を抱いていると僕もと言って吠えます。
それがちょっとうるさくて面倒です。
二匹を対等にかわいがるのって難しいですね。


めずらしく一緒に歩いています。
後ろ姿がかわいいです。


いつも仲良くしてくれるといいのですが。