スーザン・イーリア・マクニール 『ファーストレディの秘密のゲスト』2016/12/06

マギー・ホープ・シリーズの五作目。


この本、表紙だけを見ると「コージー・ミステリのひとつね」と思うでしょうが、内容はけっこうまともで、世界史のお勉強にもなります。
時代は日本軍が真珠湾攻撃をして約半月後、アメリカが参戦するという頃です。
チャーチルはルーズヴェルト米国大統領と会談をするためにアメリカにやってきます。

イギリス生まれで、育ちはアメリカというマギーはひょんなことからチャーチルのタイピストとなり、その後、イギリスの工作員として秘密の使命をおびて活躍するようになりました。
今回、マギーは表向きはチャーチルのタイピストとして、首相の秘書官長のディヴィッドと秘書官で元恋人のジョンと共にチャーチルに同行してアメリカへ行くことになり、ルーズベルト大統領夫人の秘書殺人事件と黒人差別問題に関わることになります。

マギーはジョンとやり直そうかと思っている時に、大学で友人の恋人だったトムと再会。
大統領夫人のために二人で奔走しているうちに・・・。
ジョンは彼の経歴と彼が描いたキャラクターがディズニーに気に入られフロリダに。
なかなか上手くいきませんね。

一人の女性が時代の波に翻弄されつつも自分の生き方をまっとうする姿がいいです。
マギーの恋愛はどうでもいいから、そろそろ邪悪な母親とけりをつけて欲しいですが、そうなるとシリーズが終わってしまうのかな。
戦争の終結に向けて、マギーがどういう活躍をするのか楽しみです。
歴史的にイギリスでは何が起きているのか調べてみるのもよさそうです。
チャーチルが戦時中にアメリカに渡ったなんて知らなかったもの(恥)。

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