今野敏 『去就 隠蔽捜査6』2016/12/24



隠蔽捜査も6巻目。
残念ながら今回は話としてはつまらなかったとしか言えません。

大森警察署の署長・竜崎は何が一番重要かを優先して考え行動し、周りの管理職たちとは一線を画していました。
例えばストーカーの対策チームを編成するように上から言われた時も、他の警察署のようにおざなりに報告するのではなく、きちんと時間をかけてどういう人材がふさわしいかを考えて報告します。
そういう彼のことをよくとらない人の方が、警察も会社も組織の中では多いようです。

大森署内でタイムリーにもストーカー犯罪が起こります。
相談に来ていた女性がストーカーとみなされている男性に連れ去られたと言うのです。
その上、猟銃を持って立てこもった・・・。
SIT(捜査一課特殊班)とSAT(特殊急襲部隊)が登場して主導権争いが起こります。
しかし、何かがおかしいと思った刑事たちの働きにより竜崎はある決断をします。
そのため弓削方面部長の恨みを買うことになり・・・。

竜崎の家庭のこともでてきて、理性的、合理的に考えようとする竜崎は管理職としてあるべき姿ですが、人間としては情がある方がもっと素敵になりますよね。

次回はもっと竜崎が活躍する、ドキドキハラハラする事件をお願いします。