古内一絵 『女王さまの夜食カフェ マカン・マランふたたび』2017/02/01



弟が兄に話しかけても、いつも兄は顔をそむけます。
一人っ子の期間が長かったのからか、いつまでたっても弟を受け入れません。
それでもご飯は先に食べてもいいと言われても食べず、一緒に食べます。



マカン・マラン』の二作目。
ちょっときつい内容の本を読みすぎたからか(まだ全部紹介してません)、この本の中のドラッククィーン、シャールの優しさが身に染みました。

病院に入院し手術を受けたシャールが退院してきました。
マカン・マランでは常連客たちが彼を待っていました。

ふとしたきっかけでマカン・マランに来るようになった人の一人に「生きてくのって、寂しいのよ」とシャールがつぶやきます。
「どんなに思い合ってても、わからないことはたくさんあるし。親子だって、夫婦だって、恋人だってそうでしょう?」
「幸福の裏には、いつも寂寥が潜んでいるの。でも、人生ってきっとそんなものなのよ。だから、私たちは一生懸命になれるのかもしれないし」

まだ予断を許さない病状のシャールですが、彼が今のような暮らしをするようになったきっかけは病気でした。
そのために家族とは疎遠になっていたのですが・・・。

職場の人間関係や親子関係、子育てなどなかなか生きにくい世の中ですが、どこかにマカン・マランのようなホッとできるところがあるといいですね。

体にいい美味しい物を食べて、元気を養いましょう!