高橋克彦 『ゴッホ殺人事件』2017/02/05



兄の散歩は先にして、弟と相棒と私で散歩をしました。
兄がいないのでいつもよりテンションが高い弟。
私が図書館から本を借りてきたら、弟犬は嬉しそうにリードをグイグイ引っ張ってやってきました。
こういう時はかわいいのですが・・・。



パリ在住の美術品修復家の加納由梨子は日本にいる母が自殺をし、遺品を整理している時に貸金庫の鍵を見つけます。
貸金庫には絵画のリストが1枚入っており、その中にヴィンセントという文字が書かれていました。
オルセー美術館のゴッホ専門家のキュレーター、マーゴにリストを見てもらうと、それはナチスが押収したゴッホの作品50点のリストだというのです。
彼女はゴッホは自殺ではなく意外な人物に殺されたという仮説を立てており、このリストの中の一点は彼女の仮説を裏付けるものでした。
絵画の行方を探すうちに、ナチスが押収した美術作品を探しているモサドがコンタクトをとってきたり、マーゴが殺されたりと由梨子の周りはきな臭くなっていきます。
そこに現れたのが、元恋人の塔馬双太郎。
心配した由梨子の兄が塔馬に相談したようです。

リストの絵は存在するのか。
ゴッホは自殺ではなく他殺なのか。
名探偵・塔馬双太郎がその謎を解き明かしていきます。

本は上下巻に分かれています。
上巻は由梨子がオルセー美術館のキュレーターたちと共にゴッホの謎に迫っていく様子が描かれており、下巻は塔馬が登場して謎を解いていきます。
ゴッホのことが描かれているところが一番おもしろかったです。
謎解きは今一。
犯人がしばらくしてこの人ではと予想されてしまいますし、犯人だとわかるきっかけもな~んだという感じですから。
由梨子さんの活躍も後半なくて、ちょっと残念でした。

ゴッホって稀有な魅力のある画家だという思いを強くした作品でした。

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