髙田かや 『カルト村で生まれました。』&『さよなら、カルト村』2017/02/13



カメラを向けるとそっぽを向く兄。
仕方なく横顔を写します。
何を考えているのかしら?たぶん食べ物のことでしょう(笑)。


写真写りのよい弟。カメラを向けるとレンズを意識してポーズをとります。
彼の頭の中は遊ぶことしかありません。



何年か前に人々が集まって村を作り、農業をやりながら集団で生活をしているということを聞いたことがあります。
その村のことを描いたのがこの本でした。

生まれてからずっとこの村で育っても、子どもによってはおかしいと思う心が芽生えるんですね。
高田さんは批判的に生活を描くのではなくて、こうだったんだよと淡々と描いているのがいいと思います。
読んでいて、世話係の大人の人の気持ちひとつで体罰があったりするということが嫌でした。
この体罰と親と一緒に暮らしていないことを除いて、結構子どもにとってはいい生活環境かもしれないと思いました。(あ、朝食なしというのはだめよね)

どんなに理想的社会を追い求めていっても、数が多くなると、ほころびが出てしまうような気がします。
もちろん理想を持つことはいいんですよ。
でもその理想を、集まってくる全ての人が理解できるかというと、できないというところが問題のような気がします。

高田さんは村を出て一人暮らしを経験し、出会い系サイトで出会った男性と結婚したようです。
出会いの形は色々あるけれど、出会い系サイトっていうのがびっくりですが、いい人でよかったですね。
三冊目は村を出るきっかけ等が描かれるようです。