阿部暁子 『鎌倉香房メモリーズ 5』2017/04/08



ものすごい顔でボールをかじるヨーキー。
こういう感じでネズミを殺すのでしょうか?
でも、人間は1度も噛んだことがありません。
噛んでいいものと悪い物の区別ができています。


かわいい顔とのギャップが・・・。




こういうライトノベルも読みます。
舞台が鎌倉で香房というのがいいんです。
女の子が本当にこういう子がいるのというぐらい奥手で、ついていけないところもありますがね。

人の香からその人の感情を読み取るという特殊能力のある香乃は、雪弥と気持ちを通わせることができましたが、「本当に付き合っているのだろうか」と聞けずにいました。

そういう微妙な感じの二人のところに様々な謎が持ち込まれます。
贈り物の香木や行方不明になった仏像、送り主不明のひな人形、源氏香図の暗号など。
雪弥がすべてを解いていきます。

雪弥の生い立ちに関する疑問が解けたところで物語は終わります。

なかなかいいと思った言葉をのせておきましょう。

香木は、木が傷ついたところにバクテリアが繁殖して、「それにまけまいと木が樹脂を分泌し、その樹脂が長い時間をかけて、すばらしい香りを持つ」のだそうです。
人も同じなのでしょうね。

「香は心に似ている。目には見えない。ふれることもできない。けれど確かにその存在を感じる。時としてわたしたちはそれによって苦しみ、傷ついてしまう。けれども、ふとした瞬間それになぐさめられ、癒され、再び歩み出す力を与えられる」

「よく、失敗した場合の後悔よりも、行動しなかった場合の後悔のほうが大きいと言いますね。先人が口をそろえるだけあってそれは正しい。なぜなら行動しなかったことで何かを失った場合、可能性が私たちを苦しめるからです。(中略)ましてや失ったのが大事な人間であれば、その後悔は、一生消えない」

こういう本を読むと、鎌倉とか京都、奈良のような古都に一度は住んでみたいと思います。
もう一度、引越をする体力と気力があるのかしら?
あ、金力もだわ(笑)。