西條奈加 『大川契り―善人長屋―』2017/09/05



「善人長屋」シリーズの三作目。
三作目は一作目と同様に短編集です。

相も変わらず真の善人、加助は長屋の人々を悩ませています。
人助けをすることに生きがいを感じているのですが、何故、自分一人でやらないで、長屋の人たちも巻き込むのでしょうか?
長屋の人たちが迷惑に思っていることに気づかないのでしょうか?
善人でも加助のような人は困ったチャンですね。

お縫には兄と姉がいました。
今まで出てこなかったので、お縫が一人っ子だとばかり思っていたのですが。
兄の倫之助は茶問屋に婿養子に、姉のお佳代は漆喰師に嫁入りしていたのです。
父の儀右衛門は倫之助に店に寄りつくなと言って、年に二回以上は会おうとはしませんでした。
お佳代は父の裏稼業をとことん嫌っており、家には寄り付きませんでした。
しかし、兄たちにある悩み事が・・・。

心配していたことが起こりました。
加助が連れてきた男が当たり屋で、居なくなる時に質屋「千鳥屋」から金や質草を盗んでいったのです。
盗品を金にしようと質屋に持ち込めば、千鳥屋のことが知られてしまいます。
さて、どうしたものかと頭を悩ます儀右衛門。

一難去ってまた一難。
加助のせいでまたまた一大事が。
今度はお縫とお俊が人質となり縛られる始末。
加助の人助けもいい加減にしてほしいですね。
この時、お俊がお縫に自分と儀右衛門とのなれそめを語ります。
お俊と儀右衛門にこんな過去があったとは・・・
母の語りを聞きしんみりとした後に、このまま縛られっぱなしではいけないと、お縫が盗賊一味にある提案をもちかけます。

こんな感じに善人長屋、特に長屋の差配の儀右衛門一家が加助に振り回され、散々な目にあっています。
前作までお縫が後先考えずにつっぱしる感じでしたが、やっと落ち着いて物を考えるようになったようです。
そろそろお縫も嫁にいけるかな?



ヘソ天までいきませんが、脚をあげて寝ている兄犬。
この頃、私が寝ようとすると起きてきます。
一緒に寝ると、ベッドの半分をのっとられます(笑)。
私が寝返りをうつたびに起き、体を寄せてきます。
かわいいです。

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