夏川草介 『神様のカルテ0』&『神様のカルテ3』2017/12/10



何故、題名に「0」がついているかというと、栗原一止の医大六年生時代と研修医時代、一止の妻であるハルの常念岳山行などを描いた短編集だからです。
本庄病院が24時間365日営業となった経緯などもわかりました。
なによりも一止の妻のハルが恰好いいですね。
彼女こそ真の山女です。

『神様のカルテ3』では、一止は医師としての自分を振り返り、次へ進もうと決心します。
医師は患者の傍に立つだけではいけないのです。
その上に確固たる医療技術がなければだめなのです。

病気で病院に行くことが多いのですが、医師に失望することが多いです。
技術も大事でしょうが、その前に患者の心に寄り添うことが必要なのではないでしょうか。
物語だとは思っても、一止のような医師がどこかにいると思いたいです。
彼のような医師でなければ自分の命を託すことができませんよね。

ステップアップした一止にいつか会いたいです。