田中啓文 「永見緋太郎の事件簿・シリーズ」2018/03/29



「ママさん、ボール遊びしましょう」と訴えています。
久しぶりに庭で遊びました。
そうすると、こんないい笑顔をしてくれました。



永見緋太郎シリーズは『落下する緑』、『辛い飴』、『真鍮のむし』と三作品あります。
このシリーズの探偵役の永見はジャズのテナーサックス奏者です。
語り手はトランペットを吹く唐島英治で、永見は唐島栄治クインティットのメンバーです。
唐島は永見の才能を買っていて、様々な経験をさせようと、引き籠りがちな永見を連れまわしています。
永見の才能はサックスばかりではなく、推理力もたいしたもので、二人が出会う日常に潜む謎をバサバサと解いていくのです。

ジャズ好きな人が読むと、さらにおもしろいでしょう。
ジャズクラブの雰囲気が懐かしいですね。
各物語ごとにお勧めのレコードが載っているので、それも楽しみのひとつ(かな?)。(途中で読むのが面倒になり、飛ばして読んでしまいましたがね)
ジャズを言葉で書き表すのは難しいと思うのですが、田中さんは見事に書いてくれました。
自信もサックスを吹いているようなので、書けたのかもしれません。
三作目の『真鍮のむし』では永見と唐島がアメリカのニューヨーク、シカゴ、ニューオリンズまで行っちゃいます。
色々なプレーヤーとのセッション場面も、その場にいるような感じがします。

ジャズは無理でも、何か楽器をやりたくなりました。