散りゆく桜2018/04/01

昨年、見つけた桜を見に行ってきました。
残念ながら桜は満開を過ぎていましたが、花びらが舞っているのもいいものです。


2、3日前なら満開だったでしょうね。


道が狭いので、目黒川のように人が多く来ていなくていいのです。
土曜日でもまったく混んでいません。
どうやって探すのか、外国人が来ていてびっくりです。
花見をして騒いでいる集団はいましたが、場所が一ヵ所しかないので、そこを避ければ問題ないです。


桜舞う中を歩いていきます。
花びらが下に落ちて積もっています。


散った花びらもきれいですね。

家に帰ると犬たちが待っていました。
「パパ、ママ、お散歩しましょう」


兄犬はパパがいて嬉しいらしく、跳ねながら歩いていました。
ママはちょっと疲れ気味。
万歩計は12000歩を超えていました。
今週一万歩越えは三回目です。
体力がつくというよりも疲れます・・・。

古内一絵 『きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび』2018/04/02



古い商店の奥まった場所にひっそりと佇む、知る人ぞ知る夜食カフェを経営するのは、ドラッグクイーンのシャール。
元はダンス用衣装のお針子さんに出すまかないだった食事を、他の人にも出すようになったといいいます。
そこに辿りついた人にはそれぞれに悩みがあり・・・。

今回は匿名クレーム屋のOLや味がわからなくなった料理人、離婚を前にした女性、マカン・マランの大家の老婦人など様々な人がやってきます。

一番嫌だった話は、コールセンターに働く女性で、楽しみは匿名で人や物をディスるのが趣味という人のお話。
気分が悪くなってしまいました。
自分が不幸だからと言って、幸せ(そうに見える)な人を貶めたりするのって嫌ですね。
そういう人ばかりではないと思いたいのですが、ネットいじめなどがあるのを聞くと、怖くなります。

この中で一番好きな話は、自分の本心の在り処を見失っていた、離婚を目前にした女性の話です。
本心を言えなかったという彼女にシャールは言います。

「本心の隠し場所さえちゃん分かっていれば、人は案外、自分の道を歩いていけるものよ」

人との付き合いで本心ばかり言っていられないものね。
たまには嘘をつくことも必要です。

そうそう、アーユルヴェータは一時期やってみたけど続かなかったわ。
私のドーシャはヴァータ・ピッタと言われたけど、今は太ったので、カパが加わったかもしれません。
簡単なテストをしてみると、やっぱりカパが一番多かったです(笑)。
また本でも買って食事を作ってみようかしら。

どの人もシャールの作る料理から勇気をもらい、前を向いて歩いて行けそうです。
私もシャールの作る料理を食べてみたいわ。




神様に拝みに行ったら、桜が咲いていました。
最後の花見になりました。

吉永南央 『花ひいらぎの街角 紅雲町珈琲屋こよみ』2018/04/03



私の理想のおばあさんの一人で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む草さんシリーズの6巻目です。

草の元に旧友の初之輔から小包が届きます。
中には絵巻物が入っていました。
小説家志望だった初之輔が書いた『香良須川』という短編に、若い絵描きが河原の風景を描いたものです。
懐かしさに、草はもう一人の旧友バクサンと一緒に、初之輔のためにあることをすることにします。
しかし、そこから事件に巻き込まれ(自ら巻き込まれていく?)てしまいます。

それにしても草さんはエネルギー溢れるおばあさんですね。
もう80歳ぐらいになるのでは?
人の死の真相に迫っていくのですが、ちょっとやり過ぎ。
不審に思うと解こうとして、関係ないことにまで首を突っ込んでしまうのは探偵気質のなせる技なのかしら。
その結果がそれほど悪くなかったので、よいのですが。

従業員の久美にも春が来たと思ったら、そうは上手くいきませんが、いい人なのでいつかは・・・。

「「失う」苦みを呑み下した心は、どういうわけか前よりずっと深く豊かなのだ」

人生って「失う」ことに慣れていくことなのかもしれませんね。


家の遅咲きのシクラメンがやっと咲きました。


8年越しのシクラメンです。
植え替えもせずにいるのですが、今年も咲いてくれました。
昨年、満開だったシクラメンは残念ながら冬越しできませんでした。


庭では兄犬が弟の遊びの邪魔をしていました。


お兄ちゃんの邪魔もなんのその。
「ママ、遊ぼうよ」by 弟犬。

ホント、顔だけはかわいいヨーキーです(笑)。

森山あけみ 『元町クリーニング屋横浜サンドリヨン 洗濯ときどき謎解き』2018/04/04



クリーニング・ミステリです。
そんなのあるのという言葉が聞こえてきそうですが、あるんです。
来ている洋服から、どんな人かわかっちゃうんですから、怖いですよ(笑)。

横浜の元町で探偵事務所を営んでいる不破は、プリンターのインクをコートにつけてしまい、たまたま目についたクリーニング店『横浜サンドリヨン』に持っていってとってもらおうとします。
その店には更紗という女性がいて、彼女はコートについたシミから不破の夜の行動を逐一当て、不破を驚愕させます。
更紗は洋服をこよなく愛する女性で、洋服についたシミや汚れが何かを的確に推理し、取り除くのです。
彼女の能力に薄気味悪さを覚え、不破は一旦はコートを持ち帰るのですが、その後に持ち込まれた探偵仕事に更紗の力を借りることにします。

メインは不破で、更紗が不破から持ち込まれる事件の解決に協力するという感じですが、更紗は洋服のことになると周りが見えなくなり、プライバシーに触れるような驚くようなことをしでかします。

洗濯豆知識が役に立ちそうですが、わすれちゃった(笑)。
続篇がでたら、また読みますわ。

中山七里 『切り裂きジャックの告白』2018/04/05

「どんでん返しがある社会的テーマを扱った本格ミステリ」の第1作目です。


東京の木場公園で、臓器をすべて繰り抜かれた女性の死体が発見されました。
テレビ局に「ジャック」と名乗る犯人からの声明文が送り付けられます。
切り裂きジャックが時空を超えて現代に甦ったのか!?
警視庁捜査一課の刑事・犬養隼人と埼玉県警の刑事・古手川和也がコンビを組んで捜査に当たることになります。

それからしばらくして今度は川越で、同じ手口の死体が見つかります。
今度はジャックからの犯行声明文と一緒に被害者の臓器の一部が送られてきます。
被害者2人に接点は見当たりませんが、調べていくとある共通点が見つかります。

犬養は警察に入るまで俳優養成所に通っていたというイケメン。
「無駄に男前」、「野郎の嘘を見抜く名人」と言われており、男の犯人の検挙率は本庁で1、2位を争っていますが、女には滅法弱く、いつも騙されます。
犬養はイケメンですから女性にはもて、二度結婚し、二度離婚しています。
一度目の結婚で娘・沙耶香がいます。親権は渡しましたが、養育費を払っています。
離婚のきっかけが犬養の浮気だったので、娘との関係は最悪で、未だに満足に口をきいてもらえません。
沙耶香は腎不全で入院しており、人工透析をしていますが、腎移植を考え始めています。
日本の場合、情が優先しますから、アメリカなどのようにそう簡単にドナーは見つからないでしょうね。

そう、テーマは「臓器移植」です。
「臓器移植」に伴って倫理や脳死、個人情報保護など様々な問題があり、この本は私たちにそれらを色々と考えさせてくれます。

麻見和史 『警視庁文書捜査官』2018/04/06



心理学にも色々あって、この本で使われるのは文章心理学です。
どんな感じかと思って期待して読みました。
相棒は警察物が好きなのですが、これは勧められませんわ。

所轄の刑事課から警視庁捜査一課に異動した矢代は文書解読班に配属されます。
上司が自分より年下だけど階級が上という鳴海理沙警部補で、こんなところに何故自分が配属されたのかとがっかりしていました。
そんな時、右手首のない遺体が発見され、「捜査一課文書解読班」が出動しました。
現場にはアルファベットカードが数枚、そして、レシート裏のメモが残されていました。
鳴海は被害者宅にあった文章から次の殺人現場を突き止めます。
そこには遺体と共に、またもやアルファベットカード、そして、手書きの地図がありました。
アルファベットは一体何を表しているのか?

美人で甘いもの好き、過去にいじめられた経験から女性が苦手で、女性相手の聞き込みは支離滅裂、文字フェチで文章があると熱中し過ぎて周りが見えなくなるという理沙と彼女に振り回される矢代。
いいコンビですが、内容にひねりがないというか、浅いというか・・・。
何かが足りない感じです。
次作に期待しましょう。

瀬戸内寂聴 『いのち』2018/04/07



95歳になった瀬戸内さんが、自分の作家人生を振り返り、主に2人の女流作家との交流を描いた自伝的小説、というよりエッセイみたいなものです。

2人の女流作家とは、河野多恵子と大庭みな子です。
瀬戸内さんはもちろんのこと、この人たちの作品は何冊か読んでいます。
特に河野さんの特異な世界観には驚かされました。
すべて想像なのだと思っていたら、瀬戸内さんがバラしています。
河野さんは女児が嫌いで男児が好きなのですね。
旦那さんとサドマゾ関係のような感じがうかがえます。
人の性癖をどうこういえませんが、ちょっとびっくりしました。
性格的にも河野さんは変わった人のようです。
瀬戸内さんは何回も裏切られているのに、気がいいのでしょうね、お金を送って欲しいと言われれば送っちゃうのには驚きました。

その一方、大庭さんは旦那さんに愛され、女王みたいにかしずかれていて、うらやましいです。
でも、脳梗塞で倒れて半身不随になっても、旦那さんのために生き続けていかなければならないのは御免ですね。大庭さんはさぞ苦痛だったことでしょう。
瀬戸内さんは大庭さんの方を認めているようですが、彼女の作品をそれほど読んでいないので、私はなんとも言えませんが。

残念ですが、この本は瀬戸内さんの書いた本としては物足りないものでした。
同じ話がでてきたり、これは誰のことだとか読み返したりすることがありました。
やっぱり90歳を超えると仕方ないのでしょうね(もしくは連載だから?)。
『御宿かわせみ』を書いた平岩弓枝がひどかったのに比べると、まだいいですが。

テレビで見る瀬戸内さんのかわいらしいこと。
若い秘書さんをはべらせて、楽しく暮らしている様子が垣間見られます。
私もあんなおばあさんになりたいと思いますが、なれるかしら?

読んだ漫画シリーズ2018/04/08

いい歳をして漫画を読むと言われそうですが、そう簡単には止められません。
90歳(ぐらいまで生きれたら)になっても読んでるでしょう(笑)。
今回はちょっと変わった、中年女性が主人公の漫画がおすすめです。


入江喜和 『たそがれたかこ 1~10』
45歳、バツイチの片岡たかこは昔から人づきあいが苦手で、高校時代は不登校、そして拒食症を経て、現在は社員食堂でパートの調理人をして、アパート経営をしている母親と一緒に暮らしている。
母はちょっとボケてきた様子。彼女は何事にも過干渉で、一人では何もできない人。
そんな生活に諦めにも似た気持ちで流されてきた。
しかし、真夜中に変なおじさん(美馬修平)と話したことをきっかけに、ラジオで谷在家光一の歌を聞いてから彼女の生活は劇的に変わっていく。

そんなある日、夫側にいた娘の一花がやってくる。
彼女はかつてのたかこと同じように不登校で拒食症になっているようだった。

美馬というおじさん(おじいさんか)がいいですね。
なんでもやっちゃって、「それでいいのだ」と言ってりゃいいというのは、心が軽くなります。
そうです。もう十分年を取っているんだから、恥なんて気にしないで、好きなことやっちゃった方が勝ちです。
誰も気にしませんよ。
楽しく年を取ろうと思えた漫画です。

日向なつお 『ありをりはべり 1~8』&『いまそかり 1~2』
高校生になった立花棗はひょんなことから「地歴部」に入ることになります。
実は彼女は神様の姿が見える女の子だったのです。
そんな彼女と部員たちの騒動がおもしろいお話です。

『いまそかり』は高校を卒業した棗たちのその後を描いた作品です。

小玉ユキ 『坂道のアポロン1~10』
1966年、横須賀から長崎の高校へ転入した薫は同級生から恐れられている川渕千太郎と友達になり、ジャズに目覚めていく。
千太郎にも自分にも複雑な家族関係があり、好きな子に告白するも撃沈。

千太郎のその後があっさり描かれていて、ちょっと残念でした。
映画になったようですが、どうなんでしょうね。
ポスターの感じは、私のイメージとちょっと違うなという感じですけど。

麻生みこと 『小路花唄 1~2』
『路地恋花』の続き。
今回のヒロインはオーダーメイドの靴を作る西山椿。
京都の片隅にある小さな長屋で起こる仕事や恋を描いた作品です。

たらさわみち 『しっぽ街のコオ先生 2』
コオ先生にライバル登場か。
どんな動物にも誠実に仕事をしていけば飼い主はわかってくれる。
ホント、コオ先生みたいな獣医さんがいたら行くのに。
家の獣医さんはボケてきたみたいで怖いです。


別のシクラメンも咲きました。


「ボク、かわいいでしょ」と言いたそうな弟犬。
君は相変わらずワンワンと五月蠅いわよ。

ボールで遊ぶ兄犬2018/04/09


100円ショップに縄状のボールがあったので買ってきました。
いつも弟に取られてしまうので、最初に兄にボールをあげました。


そうするとハウスの中に持っていきました。
ママが食事の支度をし終わると、さっそく遊ぼうと言い出します。


取ってみろと言っています。


わざとボールを見せています。


犬も両手でボールを持てるんですね。


わざと下に落とします。


取ろうとすると、咥えて睨みます。


これを何回も繰り返します。
そろそろ面倒になったので、終わりにしましょうよ。
犬は飽きるということがないのかしら?

村山早紀 『花咲家の人々』&『花咲家の休日』2018/04/11



ちょっと不思議なファンタジー本。
悲しい話が多いけれど、ほっこりする本です。

風早の街で老舗の花屋「千草苑」の経営者一族、花咲家の人々は魔法のような力を持っています。
それは、植物と会話ができるというものです。
その力のおかげで戦時中の空襲から花咲家の人々は守られたのでした。

では、花咲家の人々を紹介しましょう。
祖父の木太郎は、昔、プラントハンターとして世界を駆け巡っていましたが、大怪我をしてからは「千草苑」を経営しています。
父親の草太郎は「理系全般に強くて知識が豊富」、風早植物園の広報部長です。
母親の優音(ゆの)は十年前に亡くなっています。
長女の茉莉亜は容姿も声も美しく、千草苑内にあるカフェ千草を経営しながら、FM風早で週に一回、木曜日の夕方、メインパーソナリティをしています。
次女のりら子は理系女子で「まがい物や偽物や、曖昧なものは嫌い」な女の子。
末っ子の小学生高学年の桂は「幼い感じがする、華奢な優しい感じの少年」で、本が大好きで書くのも上手な男の子。

『みどりの指』とかナルニア国物語の『ライオンと魔女』が出てきます。
一緒に読むといいかもしれませんね。

りら子ちゃんと佳君の成長が楽しみなシリーズです。