堂場瞬一 『蝕罪 警視庁失踪課・高城賢吾』2018/04/15



アナザーフェイスが終わったので、堂場さんが書いた他の物を読んでみようと思い、他のシリーズに登場していて気になっていた刑事・高城の警視庁失踪課シリーズを読んでみることにしました。

失踪課とは、都知事の孫の事件をきっかけに行方不明者を探す専門部署として警視庁に設立された課です。
しかし、実態は使えない人の吹き溜まりのような警視庁のお荷物部署でした。
その失踪課三方面分室に高城が配属されます。
高城の捜査一課時代の同僚であった阿比留真弓が失踪課三方面分室の課長で、失踪課を足がかりにして出世していくために、独特の勘のある高城を利用しようと思い、彼女が彼を失踪課に引っ張ったのでした。
高城には七年前に失踪した娘がいて、未だ見つかっていません。それ以来酒浸りの生活を続け、弁護士の妻とは離婚しています。

着任早々に、翌月に結婚を控えている青年が失踪したと、彼の母親と婚約者から相談をもちかけられます。
捜査していくと、彼には大学卒業後、一年間、何をしていたのかわからない時期があることがわかりました。
その一年、何をしていたのか調べていくと…。

やる気も捜査能力もないような同僚をどう引っ張り、使っていくのかが高城の悩みです。
阿比留は管理職になるだけあり、高城を煽てて上手く使おうとします。
高城は給料分は働かなくてはと口では言ってはいますが、それ以上の働きを見せ、刑事の性で事件を追っていきます。

高城がおじさん臭いですが、ア、年齢的におじさんか、グイグイと読ませる内容です。
続けて読んでみようと思います。