柴田よしき 『風味さんのカメラ日和』2018/05/18



風のベーコンサンド』を書いた柴田さんの本を読んでみました。
思い返してみると、柴田さんの作品は『激流』というのを読んでいました。
『激流』はこのようなふんわかした感じではなく、本格ミステリっぽかったような気がするんですが?

ワケありで故郷に戻って来た風味さんは、人数が集まらないからと幼馴染の頼まれ、一年間の初心者用カメラ講座に通うことになります。
講師はイケメンだけどちょっと頼りなさそうな沖縄出身の知念先生。
最初っから、バッテリーは大事という話を延々とされ、講座を取ったのは失敗だったかと思う風味さんでした。

受講者はそれぞれ一癖も二癖もありそうな方々。
撮った写真が全部ピンボケとか、自分の写真が寂しげで嫌いだったり、大きいものが撮りたいというハンコ屋さん、カメラマン志望の夢破れ、知念の写真集を見て講座に申し込んできた大学生など多彩です。
風味さんと知念先生が受講者のために奔走するというお話です。

カメラはおもしろそうですが、私は絞りがどうこうとか言われると面倒と思う人なので、カメラ講座には行けません。
オートにして綺麗な写真が撮れれば文句ありませんわ。

風味さんと知念先生コンビがどうなるのか、楽しみだったのに、なんか中途半端に終わってしまったようです。
講座も一年あるんですから、続きを書いて欲しいです。
日常に潜む謎を解く、コージーミステリを狙ったのでしょうか?
ちょっと残念な感じです。