東野圭吾 『マスカレード・ナイト』2018/08/29



マスカレード・シリーズの三作目。

マンションの一室で若い女性が死んでいるようだという匿名通報の後に、犯人がコルテシア東京のカウントダウンパーティに姿を現すという密告状が警視庁に届けられます。
そのパーティでは参加者がみな仮面を被り、仮装しているといいます。
何故、密告者は犯人を知っているのか。
どうやって犯人を見分けるのか。

捜査一課の刑事・新田浩介は前回同様にまたホテルの潜入捜査を命じられます。
新田の指導にあたったフロント・クラークの山岸尚美はコンシェルジュになっていました。
そのため新田の指導に当たったのが、仕事に忠実な男で、部外者の新田はいてもいいから何もするなと言われてしまいます。
不審な宿泊客を見つけ、色々と調べるのですが・・・。

犯人を捜すよりも、コンシェルジュの仕事の方に興味がありました。
コンシェルジュはできないとは絶対に言わない。
そのためにどんなお客の理不尽さにも答えなければならない。
山岸は頑張り、この後、彼女のキャリアは思わぬ方向へ進んでいきます。
今までのようにフロントでの山岸と新田の関わりが少なくなった分、事件とは関係ない山岸のことが描かれていて、前作よりも面白味が少なくなったようです。
これは次の事件への前振りかしら?