桜木紫乃 『ふたりぐらし』2018/09/13



北海道の江別市に暮らす、映写技師で脚本を書いている夫・信好と看護師の妻・紗弓夫婦。
夫の映写技師という仕事では食ってはいけないため、妻は仕事を掛け持ちしている。
やっと妻に内緒だが義父の紹介で信好は定職を持つことができたが、それでも余裕のない生活が続く。

互いに気の合わない親を持ち、節約生活を強いられ、心に思うことも言わず、表面的には穏やかに淡々と暮らしていく夫婦。

一般的に人は親と子の家族から、結婚してふたりになり、子が出来、そして最後はふたりになる。
ふたりになった時に夫婦の在り方が問われるが、幸せかどうかは本人たちが決めること。

信好と紗弓夫婦のように穏やかに暮らしたい。
でも、経済的な面では嫌だなと思ってしまいましたが(笑)。

「夫婦に限らず、人と人の関係って、薄い水色を塗り重ねてできる水彩画のようなものではないか」(新潮社のサイトより)

今までの桜木さんの作品とは違い、一筆一筆、薄い水色を塗り重ねていくような本でした。

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