村山早紀 『星をつなぐ手―桜風堂ものがたり―』2018/09/16



『桜風堂ものがたり』の続篇。残念ながらこの巻で完結です。

山間の小さな町の本屋を託された月原一整。
人気作家の新刊が一冊も配本されず、あの出版社の営業マンとは仕事上のつきあい以上のものがあったと思っていたのに。
そんな時に、昔勤めていた銀河堂書店のオーナーから呼び出されます。

次々と本屋が店を閉めていく近年に、小さな書店を応援しようとする人々。
一整の本を愛する気持ちにみんなが呼応してくれます。

冬の「星祭り」に奇跡は起こる。

次々とさしのべられる手に、現実ではこんなに上手くいくはずがないと思う気持ちもあります。
でも、これはファンタジーですし、今のような殺伐とした時代に、人の善を信じるのもいいかなと思います。