久坂部羊 『介護士K』2019/01/06

実際にあった川崎老人ホーム連続殺人事件や相模原事件を思い出させる内容です。


有料老人ホーム「アミカル蒲田」で老人のベランダからの転落死、ベッド柵に挟まれての窒息死が続いて起きました。
ルポライターの美和は取材に赴き、虚言壁のある介護士の小柳の関与を疑いますが・・・。

介護のことを考えるたびに暗澹たる思いになります。
自分が高齢者になった時、足腰は丈夫だろうか、認知症になっていないだろうかと心配になります。
できるだけ自分のことは自分でしたいとは思いますが、できない時に介護士の方に気持ち良くお仕事をしていただきたいとは思いますが、どうなるのかわかりません。
人の手を煩わすぐらいなら、死んででしまった方がいいと思ったりします。
でも、今の医療制度ではそう簡単に死ねないです。
今は死にたいと思っていても、実際にその時になったら生きたいと思うかもしれませんし。

この小説もモヤモヤとした終わり方ですが、介護に正解はありませんものねぇ。
幸せな老後って夢なのかしら・・・。