石田衣良 『絶望スクール 池袋ウエストゲートパークⅩⅤ』』2019/10/01



池袋の果物屋の息子でトラブルシューターをやっているマコトの活躍するシリーズ。
現代の社会問題を扱っていますが、今回はSNSに猫の虐待写真をアップする「キャットキラー」、朝の通学路に現れる暴走車、法外な金を家族からむしり取る引き籠もり支援会社、そして留学生の生活を管理して搾取する日本語学校、この4つの話です。
どの話も意外とあっさりと解決してしまったという感じです。
マンネリ化したともいいますがね(笑)。
もっと深く掘り下げてもいいかも。
石田さんはミステリ作家ではないので、できないのかな?

表題でもある絶望スクールを読むと悲しくなります。
希望を持って日本に来たのに、物の溢れる日本で暮らすには金が足りないため、日本語学校に通いながらバイトに明け暮れ、稼いでも稼いでも金は貯まらず、借金ばかり・・・。
これから日本に沢山の外国人たちが働きに来るようですが、彼らの未来に絶望しか待っていないのでは、日本の未来もしれています。

なにか新し動きが欲しいですね。
マコトかタカシが亡くなるとかしないと終わらないのかな、このシリーズ。

今週の読書2019/10/05



高殿円 『ポスドク!』
随分前からポスドクのことが問題になっていましたね。
今でも大変なんでしょうか?

瓶子孝宣は月収10万円の私大非常勤講師。
育児放棄をした姉の子、誉を引き取り育てています。
そんな彼に常勤になれるチャンスが到来しますが・・・。

大学の職員たちの濃いキャラと誉君のいい子すぎる性格が面白いので、続編がでないかしら。

望月麻衣 『わが家は祇園の拝み屋さん11 めぐる因果と紐解かれる謎』
小春と零人はまだ東京にいます。
黒幕が誰かわかり、小春がピンチに!

松井今朝子 『老いの入舞い 麹町常楽庵・月並の記』
定町廻り同心の仁八郎は、上役に町廻りのついでに時々元大奥勤めの庵主のところに立ち寄るようにと命じられました。
行ってみると、この庵主、年齢不詳で何やら怪しい。
仁八郎が扱う事件にことごとく関係してくる上に、次々と事件を解決していくのです。

2巻目も出ているようです。
何やら庵主と仁八郎は縁がありそうで、徐々にそれがわかってくるのでしょうね。


小玉ユキ 『青の花 器の森 1~3』
波佐見の窯で絵付をしている青子。
そこに海外で作陶していたという龍生がやってきました。
最初は龍生のことを良く思っていなかった青子でしたが、彼の作る形に惹かれ、絵付けをしたいと思い始めます。

青子と龍生の関係がどう変化してくるのかが楽しみです。

リカチ 『昭和ファンファーレ 1~7』
昭和初期、トーキー映画で歌を歌いたいと思った小夜子は夢を叶えるために頑張ります。
残念ながら、最後がありきたりでした。

夏緑 『しっぽの声 5』
小さい犬は生まれつきだと思っていましたが、餌を少なくして小さくしていることもあるのですね。
うちは小さい時に沢山食べさしましたから、ヨーキー弟は大きくなったのね。

ペットをこれから飼おうと思っている人も、飼っている人も、読んで動物愛護について考えてもらいたいです。

山本亜紀『賢者の学びの舎 防衛医科大学校物語 4』
いよいよ二年生に。
解剖が始まり、新入生たちと接することになるのですが・・・。
色々な医師がいてもいいとは思いますが、でも人を診ているということは忘れないで欲しいですね。


今週は(も?)軽い読み物ばかりでした。


「ママちゃん、仕事なんか辞めて僕たちと遊びましょうよ」by 弟犬。

この頃、吠えることが多くなった弟犬。
かまってちゃんなのは兄犬も一緒。
朝ご飯を食べなかったり、餌を吐いたりしています。
ママが家にいないとダメみたいです。
ママも犬とのまったり生活が懐かしいですわ。

松井今朝子 『縁は異なもの 麹町常楽庵 月並の記』2019/10/06



元大奥出身で常楽庵に住んでいる尼僧志乃が江戸で起こる殺人事件を解決していきます。
彼女は人の話を聞いただけで事件を解決していくというすごい女性です。
若い同心の仁八郎は事件の核心の近くまでいくのですが、定町廻り同心のできることには限度があり、いつも最後は志乃に頼ることになってしまいます。
いつもは志乃の口出しに腹を立てるのですが、今回は甘んじて受け入れるようになったようです。
特に藩が関係する事件には手出しができませんものねぇ。

仁八郎と町娘おきしとの関係もどうなるのやら。
結婚すると、いい夫婦になりそうですが、おきしに振り回される姿が目に浮かびます。
そうそう、何故仁八郎が志乃のところに様子伺いに行かなければならないのか、そして彼が何故志乃のお気に入りになのかがわかりました。
想像していたことよりたいしたことではなかったですが。

三作目がまだ出ていないようで、残念です。
二作で終わりなのかしら?


僕、どこでも寝ます2019/10/08


我が家の犬たちはママがおうちにいないのが不満みたいです。
今日、私が帰ってきたら、シートの上におしっこが・・・。
ウレションというよりも嫌がらせションみたいです。

兄犬はなかなか餌を食べません。
わんチュールを買ったら気に入ったらしく、餌にトッピングしてもらいたいみたいです。
その兄犬が、寝床を横にして、その中で寝ていました。


うまくクッションが眠れるようになったのね。
犬って意外と独創的ですね(笑)。

今週読んだ本2019/10/11



中山千里 『死にゆく者の祈り』
教誨師になって5年目の顕真は拘置所で大学時代の親友で命の恩人である関根に出会います。
驚いたことに彼は死刑囚でした。
関根が罪を犯すはずがないと思った顕真は、関根の事件の担当刑事の助けを借り、事件を辿ることとなります。

期待しないで読んだのですが、おもしろかったです。
罪を償うことの難しさを感じます。

石持浅海 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』
9年(?)ぶりのシリーズ第二弾です。
大学時代の酒飲み仲間が、結婚をし子持ちになってから再度集うことになります。
毎回ちょっとした日常生活の謎を酒の肴にしますが、相変わらずすっきりと謎を解いてくれる揚子江です。
最後にこうくるかということがあります。
第三弾は揚子江の○○が担当?
でも、なんか謎がこぢんまりしていてちょっとつまらなく思ってしまいました。

栗栖ひよ子 『こころ食堂おもいで御飯~仲直りの変わり親子丼~』
こういう本では主人公の女の子が結婚前提の付き合いをしていた彼に振られ、食べられなくなり、身も心もボロボロになっている時に美味しい食事で救われ、救ってくれた人の店に押しかけるという内容が多いのでしょうか?
そんな食堂があったら毎日通いますよ。
ないから自分で仕方なく作っているのよ(そうでもないか)。
こういう本は内容が似たり寄ったりだけど、出てくるお料理に期待して読んでしまうのよねぇ。

いくえみ綾 『G線上のあなたと私 1~4』
まんがです。
主人公の女の子が寿退社当日に婚約破棄され(なんかどこかで聞いたような)、やけになってバイオリンを習い始めます。
グループレッスンの仲間は2人ーー講師に恋する大学生と主婦。
3人がそれぞれ新しい一歩を歩むまでを描いています。

今週の本では『死にゆく者の祈り』がよかったです。
堀川恵子の『教誨師』を読んでいたので、教誨師に対する理解があったのでよかったと思います。


ハウスの上にのって潰してしまった兄犬。
潰れたハウスの上で寝るには気持ちがよくないらしく、今度は隣に置いてあったクッションの上で寝るようになりました。
クッションが少し小さいようで、落ちそうです。


ホント、おバカなんだから(笑)。

台風はどうなる?2019/10/12

今までで一番大きな台風だということで、昨日、コンビニに行くと2リットルの水のペットボトルは売り切れ、パンもカップ麺も残り少なくなっていました。
なんか東日本大震災の頃みたい。

いただいたサツマイモをふかしていると、犬たちがソワソワしています。
冷ましてボウルに入れてから伏せをさせました。


「ママ、早く食べさせてください」by 兄犬。

家は水害はないとは思いますが、あったら犬たちはどうしましょう。
避難所に連れて行けるでしょうか。
ネットで調べてみると小中学校の避難所に連れて行けますが、人間とは別の場所に動物避難所があるようです。
兄犬は知らない人に吠える傾向があるので、よっぽどではないと連れて行けません。
彼らが生きている間に災害がなければいいのですが。

とにかく被害が最小限でありますように。

僕たちは元気です2019/10/13

朝起きると、台風一過。
庭を見ても、前の台風の時のように物が飛んでいませんし、木の枝も落ちていません。
台風の被害はなかったのですが、何かあったら、まず最初は犬たち、それから自分のことですねぇ。
犬たちはそんなママの気持ちも知らず・・・。


外の音が気になり、ワンワンと五月蠅い弟。
怒られてイノシシのハウスに入っていきました。


お兄ちゃんは家では無駄吠えをしません。(外では困ったちゃんです)
お座りと言うと伏せになるのはいつものこと。
昨日と同じポーズですが、この写真は今朝のです。
ママのストーカーです。
昨夜は一緒に寝たのですが、ぴったりと体をくっつけて寝ていました。
暑くなかったのかしら?

門井慶喜 『定価のない本』2019/10/14



敗戦から一年経った頃、神田神保町にある古書店の主・芳松が古書の山に圧し潰されて亡くなっていました。
彼と付き合いのあった同じく古書店主である琴岡庄治はすぐに現場に行きますが、事故と見なすには不可解なことがありました。
それを調べるためにもう一度事故現場に行った庄治は命を狙われ、GHQの兵士に助けられます。
このことがきっかけとなり、庄治はGHQの少佐から行方不明の芳松の妻・タカを探しに青森県の五所川原に行くようにと頼まれます。
偶然タカと会えた庄治は芳松の亡くなる前に書かれた注文帳の写しを見せられ、謎の人物の名前を知ることとなります。
その人物が芳松を殺したのか?
調べていく庄治でしたが、やがてある陰謀へと巻き込まれていくことになります。

GHQと神田神保町の古書店主たちの戦いです。
なんかあっさりと決着がついてしまい、物足りなさを感じました。
こういうことは実際にはなかったとは思いますが、お金でははかれない大事なものが敗戦でなくなってしまったということがあったのかもしれないと思いました。



餌をローファットの物に変えてから、弟の涙やけがなくなりました。
普通の餌は体に合っていなかったってことですね。
人間のように話ができませんから、人間の方から気をつけてあげなければなりませんね。


ひっくり返っちゃいました(笑)2019/10/18

ママの帰りが遅くなり、犬たちはお腹を空かせて待っていました。
ご飯を食べてまったりしていると・・・。


アレ、ハウスがひっくり返ってる。
犬にとって、どちらが上か下か関係ないんですね。
天井が潰れていたから、こうすれば元に戻りそうです。
兄犬も考えたのかしら?

一方、弟はこの頃ワンワン五月蠅いので、クレートに閉じ込められています。
音に敏感なようで、パパがたてる音によく反応するのです。
パパって変な音をよくたてているのです。
不思議なことにクレートに閉じ込められると静かになります。
ひょっとして弟は怒られているのをかまわれていると勘違いしているのかしら?

「コートールド美術館展」@東京都美術館2019/10/19



イギリスのロンドンにあるコートールド美術館のことは知りませんでした。
イギリスに行った時に知っていれば行ったのにと後悔しています。
実業家のコートールドさんは審美眼があったんですね。
10年間という短い期間に彼自身が気に入った、国家的コレクションに入れるべき作品を購入したそうです。
松方さんもこれぐらいの絵を購入してくれていればと思いました。


ゴッホは唯一≪花咲く桃の木々≫という風景画が展示されています。
そういえば上野の森美術館で「ゴッホ展」をやっているようですね。
11月に行きます。



モネの≪花瓶≫と≪秋の効果、アルジャントゥイユ≫。
美しい絵ですね。

セザンヌも沢山あります。


静物の絵は何点か見たことがありますが、≪鉢植えの花と果物≫では植物も描いています。珍しいかも。
独特の色ですね。


ルノワールの≪春、シャトゥー≫は私がこの展覧会で一番好きな作品です。
家の壁に掛けておき、毎日絵の中に入り混んでいつまでも幸せな気分に浸っていたいものです。


こっちの≪桟敷席≫の方が有名でしょうけど。
男性はどこを見ているのでしょうね。
「あいつ、あんな所に座っている。隣の若い女性は誰だ?」とか思っている?

ドガは≪舞台上の二人の踊り子≫など何点が展示されていましたが、私が気に入ったのは・・・。


≪傘をさす女性≫です。
これは未完だそうですが、≪窓辺の女≫と同様に影になっている女性の姿がいいんです。

最後の方には一点だけモディリアーニがありました。
≪裸婦≫を描いたものですが、目を引きつけられました。

ポスターになっているマネの≪フォリー=ベルジェールのバー≫のまわりに人が群がっていますが、他の作品もいいですよ。
あまり混んでいないので、今のうちに見に行くことをお勧めします。
とてもいい展覧会でした。

食事はロシア料理にしてみました。
久しぶりにボルシチ、壺焼き、ピロシキ、ストロガノフを食べました。


壺焼きはコースなので少量。
パンが結構しっかりしていました。
何故かメニューにはフォンデュがあり、ロシアにもあったっけ?と不思議に思いました。