大山淳子 『通夜女』2019/12/15



大学の時、就職活動に失敗し、それから家に引きこもるようになってしまった小夜子は、ふとしたことから知らない人の通夜を渡り歩くことにとりつかれてしまいます。
通夜会場にいつもいる老婆がいました。
彼女は自分を「通夜女(つやめ)」であると名乗りました。
小夜子は彼女に弟子入りし、様々な通夜を訪れるのでしたが・・・。

題名からホラーか何かかと思ったら、全く違い、通夜通いをするうちに、女性が再生していくお話でした。
実際に通夜女はいないのでしょうが、実際にいたら嫌ですね。

人生っていうのは理不尽なもので、その理不尽さに負けてはいけません。
就職が上手くいかないのなんて、若くで亡くなることに比べると、たいしたことないですものね。
何でもいいから一歩踏み出してみると、何かが変わるかもしれませんね。
不思議なお話でしたが、読後感は悪くはありませんでした。