中山七里 『ネメシスの使者』2020/03/13



凶悪な殺人を犯したにもかかわらず死刑判決を免れ、無期懲役で刑務所に入っている殺人犯の家族が次々と殺されていく。
死体の側にはギリシア神話の「義憤」の女神、「ネメシス」という血文字が・・・。
刑事の渡瀬は遺族による加害者家族への復讐と司法に対する挑戦の2つの方向から事件を調べていく。

被害者家族と加害者家族、死刑制度など色々と考えさせられます。
被害者家族にとっては犯人が死刑になることで溜飲を下げることがあるかもしれませんが、「懲役というのは、内側から人間性を殺していく刑罰・・・自分が人ではなくなった絶望をいつまでも呪いながら死んでいってほしい」という言葉に、そういう見方もあるのかと思いました。

最後の最後までどんでん返しがありますので、気を抜かず読んで下さい。

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