村上春樹 『猫を棄てる 父親について語るとき』2020/05/07



久しぶりの村上春樹です。
彼がノーベル文学賞を狙っているというのが出回ってから、あまり読んでいません。彼の小説がノーベル賞に値するかどうかは・・・。

この本は小説ではなく、彼が父親について語るというものです。
村上さんとお父さんはあまり仲の良い親子ではなかったらしく、お父さんから生い立ちや戦争中のこととかの話を聞いたことがないそうです。
大人になってからも親しく交流していたわけではなくて、そんな親子がいても何の問題があるわけはなく、私の中ではそうなのねで終わっています(笑)。
そんな訳で、お父様のことが淡々と書いてあって、物足りなく感じました。
まあ、それが村上さんのテイストなのですが。

今の関心は、村上さんがこのコロナの時代をどう書いてくれるのかということです。彼だけではなく、物書きの方々がどうこれから描くのか、楽しみです。

この頃、楽しみに読んでいるのが、辻仁成さんのエッセイです。
帝京大学が提供するDesign Storiesの中の「JINSEI STORIES」でパリで感じたこと、息子さんとのこと、日本のことなど色々と書いています。
今のパリで暮らすことは大変でしょうが、息子さんのためにコロナに感染しないように頑張っている姿がうかがえます。
まあ、世の中色々な親子がいるもんですからね。