久坂部羊 『生かさず、殺さず』2020/07/25



三杉洋一は伍代記念病院の認知症の患者専用病棟、通称「にんにん病棟」の医師をしています。
「にんにん病棟」ではいろいろな病気をかかえた認知症の患者をまとめて収容しています。
一般の患者なら検査や治療に協力も得られるのですが、認知症の患者はそうもいきません。
患者だけでも大変なのに、その家族も一筋縄でいきません。

そんなある日、医学部の元同級生で、川崎総合医療センターでも一緒に働いていた坂崎甲志郎がメールを寄越し、会いたいと言ってきます。
彼は一匹狼のやる気のない、評判の悪い男で、作家業に専念すると言って医師を辞めていました。
大学病院の権力争いを面白おかしく書いたり、患者のプライバシー侵害で訴えられそうになったりしていました。
会ってみると、作家生命をかけて作品を書くので、三杉をモデルにしたい。
「にんにん病棟」を取材させてくれと言うのです。
三杉はよく言えば人を疑わないお人好し。
一抹の不安もありましたが、彼も心を入れ替えたのだろうと思い、承諾するのですが、その後、「バッカス」という週刊誌の記者・川尻が現れ、三杉の前の職場、パプアニューギニアのマラリア・リサーチセンターやにんにん病棟で起こったことをネタに脅してきます。
何で公になっていないことがわかったんだと疑惑を持つ三杉。
どうも坂崎が関係しているようで、問い詰めると坂崎の言うこともだんだんと支離滅裂になっていきます。
そして・・・。

認知症の患者たちと奮闘する看護師たちの様子には頭の下がる思いです。
その後坂崎が出てきて、三杉がだんだんと追い詰められていき、どうなるの・・・と思ったら、あっけなく終わってしまったことが小説として残念でした。
坂崎の目的は何だったんでしょうね。
三杉に対する嫌がらせ?


美味しいパンが食べたいと思っていたら、俺のBakeryでクロワッサン食パンを通信販売するということなので、頼んでみました。
恵比寿で食事をしたことはありますが、今は行けませんものね。


スタンダートのクロワッサン食パンと抹茶と大納言、スパイスチーズの三種類で三千九百円。夫は値段を聞いて、ビックリしていました(笑)。
カロリーが多そう。できれば普通の食パンも通販で売って欲しいです。

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