「みかんの丘」を観る2020/11/13

ジョージアとアブハジア自治共和国の間の紛争を扱った映画です。
私はこの紛争のことを知りませんでした(恥)。


ジョージア西部のアブハジアにはエストニア人が昔から住む集落がありました。
1992年にジョージアとアブハジアの間に紛争が起こったため、エストニア人の多くはエストニアへ帰国しました。
しかしイヴォとマルゴスは帰国せずに残っていました。
マルゴスはみかんを栽培し、イヴォはみかんの木箱を作っています。

ある日、ジープに乗った2人組の兵士がイヴォの家を訪れます。
お腹が空いているので何かくれというので、食料をやりました。
その後、イヴォが食事をしていると、銃声が聞こえ、急いで行ってみると、さっきの兵士がジョージア人兵士たちと闘ったようです。
イヴォは生きていた兵士2人を家に運び、医師を呼び手当をしました。

助かった兵士の一人はチェチェン人の傭兵でアハメドと言いました。
彼は助かったもう一人のジョージア人兵士が目を覚ましたら、仲間の敵を討つと言います。イヴォは彼の家の中では何もしないと約束させます。
ジョージア人兵士はなんとか助かり、起きられるようになりました。
彼の名はニカ。
ニカとアハメドはよく口げんかをしますが、イヴォの仲介のかいがあり、少しずつ互いを思いやるようになっていきます。

マルゴスの心配は頼んだ兵士たちがみかんを摘みにくるかどうかということです。
収穫できないとみかんは腐ってしまいます。それが彼の心を悲しくさせるのです。
みかんが売れたら、エストニアに帰れるというのに・・・。

平和な日は続きませんでした。
ニカが戦争が終わった時のことをイヴォに話している時に、チェチェン人兵士がやってきて、アハメドをジョージア人だと因縁をつけ殺そうとします。
ニカはベッドの下から銃を持ち出し・・・。

イヴォが何故アブハジアに残っているのか、その理由がわかりません。
マルゴスや孫娘のためなのか、息子の墓があるからなのか、エストニアにはもはや縁者が誰も残っていないからか・・・?
ニカが孫娘の写真を何回も見つめるのも気になりました。

色々な人が来ては去り、イヴォは一人、残ります。
みかんは人間たちのこととは無関係にたわわに実のっています。



なんでも口で咥えられるものは咥えてしまう弟犬。



歯磨きをしていると、籠の中に入っているテニスボールが気になるらしく、ジッと見ています。
意外と記憶力はあるらしく、ボールのありかは覚えています。