アン・クリーヴス 『地の告発』2021/03/01

『空の幻像』に続くジミー・ペレス警部シリーズの7作目。
kindleでは最初の4冊は発売されていないので、この本を読み終わったら紙の本を買って初めから読むことにしました。


ジミー・ペレスが知人のマグナス・テイト(第一作目『大鴉の啼く冬』参照)の葬儀に参列している時に、地滑りが発生しました。シェットランドでは墓地は海のそばにあるので、土砂は墓石をつぎつぎとなぎ倒すと、そのまま砂利浜を超えて海へとなだれ込んでいきました。
ペレスの元婚約者・フランの墓石も押し流されてしまいました。
あそこに埋まっているのはフランの抜け殻で、彼女のことを思い出すのに墓石は必要ないとペレスは思い、周りを見渡してみると、”トーイン”と呼ばれている1軒の農家が被害を受けていました。
空き家でしたがペレスが確認しにいくと、その中で赤い絹のドレスを着た女性の遺体が見つかります。
ペレスたちは女性の身元を特定をしようとしますが、身元を確認できるものは何もありません。
後でサンディが農家の中を詳しく調べてみると、写真と手書きの手紙が見つかり、手紙にアリスという名前が書かれていました。この女性の名前はアリスなのでしょうか?
検死では死因が絞殺で、地滑りの前に殺されていたことがわかります。
ペレスはウィロー・リーヴズ主任警部に電話をし、再度彼女と一緒に殺人事件の捜査をすることになります。

サンディ君にも春が来ました。上手くいくといいですね。
そしてなんとペレスとウィローの関係が変わります。
ウィローはヘブリディーズ諸島のヒッピー共同体で育った、髪の毛がぼさぼさでからまっている、バイキングのように力強い女性で、毎朝ヨガをする菜食主義者でもあります。瞑想なんかもしている割に、本人も自覚しているようですが、気が短く、思い立つとすぐにやらずにはおえない人。
ペレスの元婚約者のフランはウィローとは正反対のフェミニンな人だと思うのですが、ペレスとは上手くいくのかしら?ちょっと心配です。

このシリーズも後1冊、『Wild Fire』で終わりになるようです。
翻訳は今年の11月頃なのでしょうかね。う~ん、原書を読もうかしら。