瀧羽麻子 『株式会社ネバーラ北関東支社』2021/04/10



散歩をしていると、八重桜が満開でした。


これはヤマボウシ?
住宅街なので、散歩してもあまり面白くないので、人様の庭を見て楽しむことにしています。


カメラを向けると、そっぽを向く犬たちです。


お仕事本の中に入っていたので、読んでみました。

弥生は東京の証券会社でバリバリ働き、マネージャーにもなり、6人も部下がいました。同期一番の出世頭と言われていた恋人もいました。しかし恋人の裏切りにより、やる気がうせ、会社を辞めてしまいました。
そして選んだのが、東京で面接をし、業種や職種はどうでもよくて、ただ勤務地が地方という会社です。
健康食品の下請けメーカーで売り上げの八割が納豆。名前がネバーラ。
納豆だからかと思ったら、なんとネバーランドの略だとか。
経営企画部に所属し、スタッフは弥生も入れて5人。正社員は杉本課長と沢森と弥生、そしてパートの西川と事務員のマユミ。
不思議と居心地が悪くない部です。

いつものように7時55分のバスに乗り会社に行くぬるい毎日が変ったのは、土曜日のバス停で桃子というおばさんに話しかけられてからです。
彼女は居酒屋「なにわ」のおかみさんで、会社の人たちがよく利用していて、どうも弥生の噂話をしていたようです。
桃子に気に入られた弥生は、「なにわ」で飲むようになります。

仕事では夏に向けての健康食品の企画を考えることになります。しかし西川さん曰く、「どんな企画を出しても、結局は通らないですよ」。
この言葉でやる気がなくなる弥生でしたが、沢森くんは弥生に力を貸してくださいと言ってきます。

ある日、いつもバスに乗ってくる課長がいません。
玄関口に着くと、課長は佐久間という男性と立ち話をしています。佐久間は研修で東京から来たようです。
彼は何故か弥生が証券会社に勤めていたことを知っており、彼も同業だったそうで、彼にも色々とあったようです。

しらばくして、弥生はネバーラの業績が伸び悩んでおり、支社を切り離して取引先に売り払おうという動きがあることを知り、ちょっと落ち込みます。
取引先との商談に行くと、担当者は最悪の男で、新しい企画を提案すると、返事がなく、変だと思っていると、なんと弥生たちがもちこんだ企画をパクっていたのです。
周りは抗議をしようと言いますが、弥生はこういうことが珍しくないことを知っていたので、彼らのように即抗議という風には考えられませんでした。
ところが今まで黙っていた佐久間が取引先に行って話をつけてくると言って部屋を出て行ってしまいます。

さて、結果はどうなったのか?そして佐久間は一体何者?
弥生の今後は?

お仕事本といいながら、あまりお仕事の話はありません。
気になるのは納豆のことです。
ネバーラでは社員一同毎日納豆を食べているから、みんなのんびりおっとりなのかしら。
納豆の食べ方が出ていますが、本当にこんな食べ方していますか、福島市の皆様。(2020年納豆消費量一位は福島市で、納豆で有名な水戸市は五位なんですって)
歌を歌いながら混ぜるといいとか。明るい歌がいいのでしょうね。
お勧めの歌を知りたいわ、笑。

お仕事に疲れて、違う世界をかいま見たい時に読むと、少し元気をもらえるかもしれません。