ほしおさなえ 『銀塩写真探偵 一九八五年の光』2021/06/07

紫陽花も色々な花の形がありますね。


下の紫陽花と同じ種類でしょうか?
丸く咲いていないので、違う種類にみえますが、よくよく見ると似ています。
下の花の倍以上の大きさでした。


青いので、よく見ずに通り過ぎていましたが、花の形が違うことにやっと気づきました。
調べてみると、島根県で作られた「万華鏡」という種類みたいです。
(違っていたら、ごめんなさい)



ほしおさんが探偵物を書くなんてと思って読んでみました。

真下陽太郎は恋ヶ窪高校一年生。
小学四年生の時に、父の茂の両親と同居するために西国分寺に引越してきました。
しかし母と祖母の仲が悪く、家には居場所がありませんでした。

陽太郎は写真部で、9月に新校舎へ引越すため、夏休みに部室の大掃除をしていました。
作品と私物を分けていると、大判の古いモノクロ写真がいっぱいに詰まっている箱を見つけます。
見てみると、なんとも魅力的な写真でした。
昔の写真部のことを知っている教師に聞くと、その写真は辛島先生の作品だとのこと。
十年以上も前に暗室があった頃、恋ヶ窪高校出身の写真家が、暗室作業を教えに来てくれていたことがあり、辛島はその一人で、恋ヶ窪で写真スタジオをやっているそうです。
陽一郎は強引に連絡先を教えてもらい、辛島に会いに行くことにします。

辛島曰く、「フォトグラフ」とは「ギリシャ語で『フォト』は『光』、『グラフ』は『描く』。つまり『光が描く』という意味だ」と。

彼に暗室作業を教わった陽太郎は、彼から写真を習いたいと強く思い、思いきって弟子入りを申し出ます。
最初は躊躇していた辛島でしたが、やがてカメラをすぐに手に入れ、大学に入ったら自分の暗室を作ること、そして毎日必ず三十六枚撮りフィルム一本写真を撮ることを条件に、スタジオの暗室を使わせてくれ、仕事がない時に教えてくれることになります。

ある日、ひょんなことから陽太郎は辛島の秘密を知ることになります。
その秘密とは…。

カメラにもとづく探偵なんて、どんななのか、気になりませんか。
ヒントは暗室です。
とここでネタばらしをしなくても、他でバレていますので、知りたい方は他をあたってくださいませ、笑。

本格的ミステリーかと思ったら、ほしおさんですもの、ファンタジー(SF?)よりの心暖まるお話になっています。
今の若者はフィルムのカメラなんてわかんないでしょうね。
内容は若者向きですが、フィルムカメラを懐かしむという意味で、40歳以上(たぶん)の人が読んでも面白いと思います。
ほしおさんの作品としては他のものをお勧めしますがね。