堂場瞬一 『チェンジ 警視庁犯罪被害者支援課8』2021/08/17



昼食に向かっていた支援課の村野秋生に通り魔事件が起きたとの連絡がきました。
急いで現場の東新宿に向かうと、首から出血している男性と泣き叫んでいる若い女性がいて、そして突然の怒声が…。
そこには被害者の胸ぐらを掴んで揺さぶっている追跡捜査係の沖田大輝がいました。
一体何故沖田がここに…と疑問に思う村野。
とりあえず沖田を被害者から引き剥がし、被害者を救急隊員に任せました。

被害者は四人で、二人が搬送された病院に行くと、捜査一課の刑事が四人来ていました。彼らは村野たち支援課に捜査の邪魔をするなと言ってきます。
その中の知り合いの刑事に沖田のことを聞きますが、知らないようです。
沖田が獲物と言っていた被害者は急性硬膜下血腫の疑いがあり、手術することになります。
沖田に電話をしてみると、砂町銀座商店街の惣菜店で起きた強盗殺人事件の再捜査を始めており、彼が無理矢理話を聞こうとしていた通り魔事件の被害者は栗岡将也といい、強盗殺人事件の容疑者として名前が挙がっていたので尾行していたというのです。

無茶を言い、何をやるのかわからない沖田をなだめ、支援課の仕事をする村野でしたが、しばらくすると、栗岡を調べているのが沖田だけではなく、沖田も何者かによって尾行されているのがわかります。

関連のなさそうな2つの事件でしたが…。

驚異の記憶力を持つという岩倉がちょこっと参加。
イケメン大友とがさつな沖田、そして村野が組んで過去と現在の事件を捜査し、解決していきます。
支援課の話というよりも、どちらかといえば追跡捜査係の沖田が主人公という感じがなきにしもあらずと思ったら、この本も堂場さんの「作家デビュー20周年」のコラボ企画だったようです。

出版社の特設サイトを見ると、「シーズン1、感動の完結」と書いてあるので、とりあえずこれで一端は終わりになり、シーズン2で公私共に心機一転した村野が見られるのでしょうね。
本音を言うと、村野よりも大友鉄の新シリーズを読みたいですがね。