髙田郁 『あきない世傳金と銀 11 風待ち篇』2021/08/23



「湯帷子」を藍染めの「浴衣」として売り出し、江戸中の話題となった五鈴屋でしたが、時は宝暦十年、辰の年。江戸の街に大火事が続きます。
五鈴屋は焼けずにすみましたが、心配なのは日本橋音羽屋に嫁いだ妹の結のこと。
井筒屋三代目保晴から妹の無事を聞きホッとしたのもつかの間、偶然出逢った結は幸に「私を憐れに思うてはるのなら、いずれ悔いることになりますやろ」と囁きます…。

そんな頃、賢輔は『火の用心』の拍子木を柄にした紋様の図案を考えます。
幸はその柄を浅草太物仲間に見せ、仲間たちで一斉に売り出しをしたいと言います。すなわち「型染め技は共有して、仲間のどの店でも藍染め浴衣地」を売れるようにするということです。
幸は浴衣地を一時の流行りではなく、「息長く愛用され、後の世にも伝えられる」ものとしたかったのです。
しかしこの計画も何者かの繰綿の買い占めにより白生地が不足し、頓挫しそうになります。

同じ頃、中村座の顔見世興行で演じられることになっていた『娘道成寺』が他のものと入れかえられてしまい、菊栄の簪の披露目ができなくなってしまいます。
横槍を入れたのは…。

どんな困難に逢っても「買うての幸い、売っての幸せ」を突き通し、一人一人のお客様との縁を大事にする五鈴屋に、次々と救いの手が…。

時代小説でありながら、商売のやり方も教えてくれます。
私は商売人ではないので、幸のやり方がいいのか悪いのかわかりませんが、お客としてはこういうお店で買いたいと思います。
今回はそれほど大きな危機にはなりませんでしたが、次回にドカーンと大きなものがきそうな感じが…。


先週夫がワクチン接種2回目をしました。
腕が痛く、ちょっと怠いだけで他に何も副反応がありませんでした。
副反応のありなしで抗体価に違いはないそうですが、酒飲みは抗体価が上がりにくいという噂があるのが気になります。
この頃30~50代の男性でコロナ感染した人で亡くなる人が増えてますから。
これからワクチン接種2回目の私も副反応が軽いでしょう(と思いたい)。


「ママ、そんなこと言っていて大丈夫?僕はママと遊べなくなるのが嫌です」
と言いつつも、ごはんが食べられれば文句のない兄です。


「ママ、僕は絶対に遊べないのは嫌です。〇〇ちをまき散らして、ワンワン五月蠅くしてやる~ぅ」
と言って本当に嫌がらせをするのが弟です、笑。