畠中恵 『もういちど』2021/09/01

「しゃばけ」シリーズの20周年、第20作目の作品です。


このシリーズの表紙絵が好きです。

江戸はいつになく雨が降らず、季節外れの、夏のように暑い日が続いていました。
廻船問屋兼薬種問屋、長崎屋ではいつものように若だんなが体を壊さないようにしています。
それでも若だんなが倒れてしまったので、急遽転地することになります。
色々と考えて、場所は根岸の寮。
ところが雨が降らないのであちこちの水神宮で一斉に雨乞いの祈祷をやっちゃったもんだから龍神たちが降臨してしまい、その数は一頭二頭などというかわいいもんじゃなく、河童さえも恐ろしがる数になっていました。
若だんなは病弱ですから、歩いて行けないので、船で根岸まで行くしかありません。そのため禰々子に龍神への仲立ちを頼み、隅田川を船で通らせて貰うことにします。
しかし、お供えの酒を飲み酔っ払った龍神たちが、隅田川の水をかき回して、長崎屋の船をひっくり返したので、若だんなは川に落ちてしまいます。
ちょうどその時、天の星の代替わりで、光を浴びた若だんなは、なんと赤子になってしまいました。

赤子になった若だんなは不思議なことに健康です。
丈夫な体で今まで経験したことのないことをします。
友だちができたり、剣術を習ったり、冒険をして叱られたり…。
よかったですねぇ。
ところがそんな若だんなに変らないところがありました。
次々と騒動を呼び込むところが、笑。

さて、若だんなはもとの姿に戻り、人並みの暮らしがこれからもできるのでしょうか。
そして騒動は上手く解決できたのでしょうか。

相変わらず鳴家たちは可愛いです。家に一匹は欲しいです。美味しい饅頭や団子をあげるから来てくれないかしら。
あ、いても見えないかぁ…。

このシリーズも安定した面白さです。
若だんなはこのままみんなに心配されながら生きていくのでしょうかね。
ここまでくれば、毎回同じパターンでも、ずっと続けてもらいたいです。どこまでもついていきますから、笑。
20巻ありますが、どの巻から読んでもこのシリーズのほっこり感が味わえますよ。