読んだ本と漫画2021/10/03



内藤了 『EVIL 東京駅おもてうら交番・堀北恵平』
堀北恵平は無事に警察学校を卒業。正式に東京駅おもて交番に配属されました。
初めて作った名刺を今までお世話になった人たちにお礼と共に渡していきます。

恵平と先輩刑事の平野・桃田は「東京駅うら交番」の謎を解くために、都市伝説になっている警察官・柏村の息子で現在高齢者施設で暮らしている柏村肇と連絡を取りました。
柏村が警察官時代に記録していた資料が柏村の妻が暮らした群馬県前橋市の家にあるということなので、彼らは受け取りにいくことにします。
資料に謎を解く鍵が残されているのか…。

そんな頃、恵平の交番の前でとんでもない事件が発生します。
恵平が白蛇神社に行きたいという大きな荷物を抱えたおばあさんと話している時に、通りを歩いていた若い男が次々と歩行者に切りつけたのです。
恵平は現場に突っ込んで行き、男と対することに…。

なんとか男を取り押さえますが、事件現場に持ち主不明の風呂敷包みが置いてありました。
開けてみると…。

益々謎が深まる「うら交番」です。
読んでいて知った言葉、「ケーシング」。私はあれがこう呼ばれているのを知りませんでした、恥。
「ハム・ソーセージの肉を包み込む、薄い膜状の袋」のことだそうです。
何と言っていたのか、覚えていません。この頃魚肉ソーセージなんて食べませんもの。

志賀家泰弘 『京都祇園もも吉庵のあまから帖4』
第一話:
元芸妓・美都子のお客様は埼玉県から来た修学旅行の中学生。
昔はタクシーで観光なんてなくて、迷いながらも地図を見ながら歩くことが面白かったですけどね。
四人の中で一人、元気のない女の子がいました。何か事情がありそうです…。
第二話:
無銭飲食で捕まろうとする男の真意とは。
第三話:
老舗和菓子店「風神堂」で社長秘書をしている朱音に茶道「桔梗流」の次期家元・夢遊が惚れて、一緒になりたいと言い出します。
姉の楓は大反対。もも吉に相談しに来ますが…。
第四話:
「吉音屋」の前に佇む女性が気になったもも吉は、彼女に声をかけます。
第五話:
「風神堂」にまつわる兄弟のお話。

好きな京都が舞台なので、毎回読んでいます。もも吉のお節介が心地良い時と、ちょっと…と思う時がありますが。今回はいい感じのお節介でした、笑。

安田依央 『出張料理亭おりおり堂 こっくり冬瓜と長い悪夢』
恋愛ゾンビ山田が仕事に出向いた老舗旅館で、仁と似た男・カゲオに山田は誘拐され、連れて行かれた洞窟で何故か口説かれ、次の日旅館に帰ると、誰も山田のことを心配していませんでした。
旅館では相続人であるきょうだいたちが集まり、旅館を続けるか、廃業するか、話し合っています。
仁は先代と約束した『弔いの料理』を作りますが、そこにカゲオが現れ…。

美味しいお料理が出てくるからと読んでいましたが、今回で読むのを止めます。
わけのわからない男の登場で、これはホラー小説なのか…?

望月麻衣 『わが家は祇園の拝み屋さん 14 渓谷に散る紅葉と陰陽師の憂鬱』
今回澪人と小春たち『OGM』が関わるのが、心霊動画。
心霊スポットに行く動画配信者のことは、組織の本部長や宗次郎は当人の問題として放っておくしかないと言っていますが、小春は心配です。
そんな頃、学長から今は使っていない幼稚舎の除霊を頼まれます。

東京編で終わってもよかったのに、いつまで続くのか。陰陽師とかはそれなりに面白いのですが、高校生の恋愛話が出てくるとバカバカしくなります。
洋風羊羹食べたいわぁ。

篠綾子 『弟切草 小烏神社奇譚』、『梅雨葵 小烏神社奇譚』
    『蛇含草 小烏神社奇譚』
葛城山一帯を支配した古い名族加茂氏の血を引く竜晴は江戸・上野にある小烏神社の宮司で、先祖には神を使役したという役小角や世に知られた陰陽師安倍晴明の師匠だった賀茂忠行、保憲父子もいます。そのため人ならぬモノたちの言葉を聞き分けることができます。彼には抜丸という白蛇と小烏丸というカラスの、二柱の刀の付喪神が使えています。彼らは竜晴の亡き父竜匡から竜晴の教育を任せられていました。
彼の唯一の友人が医者で本草学者の泰山。彼は神社の土地を借り、薬草を育てています。
彼らのつき合いは二年前、たまたま通りがかった泰山が神社の庭に蓬が生い茂っているのを見て、薬として使いたいので分けてくれないかと声をかけたことから始まります。
それから泰山は何日も続けて蓬を採りにきて、他の薬草も植えたらどうかと言い出します。
人付き合いが悪くて無愛想な竜晴でしたが、泰山の熱意に負け、泰山が薬草の面倒をみることとして土地を貸します。

ある日、上野山を偵察に行った小烏丸が目に見えぬ強い力に引き寄せられ、侍を追って寛永寺に行ってしまいます。庫裏近くの木の枝にとまっていると、不吉だと人が集まり騒ぎ始めました。
そこに天海大僧正が出てきて、小烏丸と目を合わせると、小烏丸は金縛りにあい動けなくなってしまいます。

竜晴は寛永寺の天海大僧正から書状をもらい、寛永寺に向かいました。
天海は付喪神が見える人で、彼はカラスが竜晴のものであることを知っており、カラスを返すから事件が解決するまで力を貸してくれるように頼みます。
この後から竜晴は天海からたびたび呼びつけられるようになります。

『わが家は祇園の拝み屋さん』が中・高校生用だとしたら、『小鳥神社奇譚』は大人用って感じです。

森鴎外 『カズイスチカ』
『鴎外青春診療録控え 千住に吹く風』を書くときに参考にされた作品です。
父のことを老人と言い、「老人のつまらないのは当然だと思った」りする花房は鴎外のことでしょうか。

「自分が遠い向こうに或物を望んで、目前の事を好い加減に済ませて行くのに反して、父はつまらない日常の事にも全幅の精神を傾注していることに気が附いた。宿場の医者たるに安んじている父のrésignationの態度が、有道者の面目に近いということが、朧気ながら見えて来た。そしてその時からにわかに父を尊敬する念を生じた」(résignation:諦め、諦観)

若さ故の見方ですね。

ここからは漫画です。

山口つばさ 『ブルーピリオド 11』
山口八虎はさえき絵画教室でバイトをすることになります。なんと佐伯先生は高校で八虎に美術を教えてくれた人でした。何故か橋田までバイトをすることに…。
様々な子どもと保護者と出会う八虎。
しばらくして八虎は橋田から海外旅行に誘われます。
来年、イタリアのヴェネチア・ビエンナーレ、スイスのアート・バーゼル、ドイツのドクメンタが同時に開催されるというのです。
4月に八虎は2年生になります。

恵三朗 『フラジャイル 病理医岸京一郎の所見 21』
AITL(血管免疫芽球型T細胞リンパ腫)の天羽ひなたは移植前の処置の副作用で苦しみます。何よりも患者を優先しようとしてきた主治医の朝加は自らの無力さを思い知ることになります。
ケア医の稲垣は朝加に手を差し伸べようとしますが、朝加は拒絶します。
しかし天羽のために、看護師、介助士、管理栄養士、病棟薬剤師、理学療法士が一丸となって、より「質の高い療養生活を送れるように、身体的精神的な苦痛に対するケアを提供できる体制」を作り上げていきます。
移植後、天羽は皮疹と腹痛、発熱で苦しみ出します。
困った朝加は岸がまだ返っていないことを知り…。

チーム医療とは何か。こんな風に一丸となってどんな患者のためにでもしてくださるのなら、安心して任せられますがね。

ヨンチャン 『リエゾン 6ーこどものこころ診療所ー』
今回は摂食障害とゲーム依存症、自閉症スペクトラム障害、カサンドラ症候群、性同一性障害が取り上げられています。
七海仁 『Shrink~精神科医ヨワイ~6』
アルコール依存症がテーマです。次回は産後うつのようです。

この中で興味があるものがあったら読んで見てください。参考になることがあると思います。

漫画はすべておすすめです。
この頃、医療系漫画は面白いものが増えましたね。

コメント

_ ろき ― 2021/10/04 19時15分55秒

交番って最前線でもあり、たまに怖い事件がありますよね。Evilってタイトルがすでに恐ろしい。
『カズイスチカ』の老人の態度は、今で言う「マインドフル」かな、と思いました。おそらく若手にはまだ到達できない境地ですよね。

_ coco ― 2021/10/05 10時18分41秒

ろきさん、そうですね。若者は今よりも未来に重きを置きますものね。
老人は未来が残されていないから、今現在如何に生きるかが大事ですものね。
年老いたとき、鴎外は父のことをどう思い返しているのかしら?
死を前にすると、どんなに偉大なことを成し遂げていようがいまいが、人は皆等しくなるように思います。

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