読んだ本2021/10/22



髙森美由紀 『山の上のランチタイム』
青木美玖は元柔道部。足腰の強さだけがアピールポイントという女の子。
おっちょこちょいでよく失敗をやらかし、詳しくは書いてないけれど、このために仕事を解雇されたらしい。一体何をしでかしたのやら。
常連の佐々木さんから、活きのいい仔熊みたいだと言われて、いい気になっています。
ひょんなことから葵岳の登山口にあるレストラン『コッヘル デル モタキッラ』で働くことになります。
そのレストランには都会から故郷に戻ってきたイケメンオーナー兼シェフの登磨と彼の甥でこれまた美少年の中学二年生で不登校、お手伝いの明智瑛太がいます。
レストランは地元の食材を使った確かな味の創作料理と弁当を提供することで話題になり、町外からもお客がやってきます。
実は美玖、登磨に片思いなんです。

レストランに来るお客と葵岳で母親を亡くした美玖、そして登磨の作る美味しい食事が織りなす心暖まるお話です。

史夏ゆみ 『イダジョ!完結篇』
初期研修が終わり、そろそろ専門研修を決めなければならなくなった安月美南は消化器外科か救急科のどちらにしようかと悩んでいます。子どもがいるから夜勤のある救急科は無理かな…。
そんな頃、助手をした手術の後、朋欧大学から派遣されている北崎医師から「オペが向いていない」と言われへこむ美南。
オペに向く、向かないとはどういうことなのか…。
パートナーの影見に、こう言われたのは美南の何かが決定的にだめだったんじゃないか、彼の言いたかったことは別にあり、どこかにある問題を直さないと本当に『向いていない』人になっちゃうんじゃないかと言われます。

医師になるのも大変ですね。一人でも多くの患者を救うために頑張ってください。
女医さんは出産が一番のネックですね。病院は働き方改革、進んでいないのかな。

松岡圭祐 『ミッキーマウスの憂鬱ふたたび』
東京ディズニー・ランドの裏側を描いた作品。
19歳の永江環奈は東京ディズニーランドでカストーディアルキャスト(掃除スタッフ)としてアルバイトをしています。
両親は清掃のバイトではなく、もっとちゃんとした仕事に就けと五月蠅く言ってきます。
環奈自身も自分の仕事に誇りが持てないでいました。
そんなある日、テーマパークの顔として内外で活躍するアンバサダーに挑戦することにします。カストーディアルキャストでアンバサダーなった人はいませんが、周囲の応援もあり、夢に向かって頑張る環奈。
そんな頃、何者かが夜のディズニーランドに潜んでいるらしく、キャストたちは探し回ることになります。

主人公が卑屈すぎるところが、何か嫌でした。
そういえばディズニーランドにずっと行っていないなぁ…。

風野真知雄 『わるじい慈剣帖七』
孫の桃子ちゃんは歩けるようになりました。じいじは心配なので、ある物を作らせ桃子が怪我をしないようにします。よく考えると関心しました。
桃子のことだけを考えていたいのに、南町奉行所の定町回り同心の雨宮五十郎に頼られ、事件が起るたびに相談されるようになってしまいます。
いい加減にしてほしいと思いつつもついつい事件を調べてしまうじいじこと愛坂桃太郎でした、笑。

安定した面白さのシリーズです。