BBC版「ミス・マープル」シーズン1を観る2021/11/02

短時間で観ることができるということで、本は読んでいない(たぶん)けど有名な、イギリスBBCが1984年から1992年にかけて作成したジョーン・ヒクソン版の「ミス・マープル」シリーズを観てみました。
ところが1話では終わらず、2話か3話で一つのお話なので、結局1時間以上も観ていることになってしまいました。
ミス・マープル役は色々な女優がやっていますが、ジョーン・ヒクソンはアガサ・クリスティから「年を経た暁には、ミス・マープルを演じて欲しい」と言われたという逸話があるそうです。一番ミス・マープルに近い人なんでしょうね。


ミス・マープルはロンドンから25キロ離れた架空の小さな村セント・メアリー・ミードに住む、中流階級出の老嬢で、噂好きで社交的。友人や知り合いが多いようで、よくロンドンや英国各地へ出かけており、出かけた先の人に気軽に話しかけています。一見無害に見えますが、鋭い人間観察と論理的で素晴らしい考察力、推理力を兼ね備えている女性です。
バッグの中にいつも編み物を入れており、どこでも編み物をしていますが、それは回りにいる人の話をそれとなく聞くためのようです。
庭いじりが趣味ですが、これも村の人たちの行き来を見るためかな?
謎解きの才能が広く認められており、警察内部にも彼女の良き理解者がいますが、どちらかと言えば現場の刑事に煙たく思われているようです。
事件に関わる人をよく自分の村の人に例えるので、聞いている人たちは訳がわからず困惑しますが、彼女の事件解決の糸口を探す一助になっているようです。

BBCのシリーズではミス・マープルの出てくる12の長編がすべてドラマになっています。
<シーズン1>
エピソード1~3 「書斎の死体」
見知らぬ女性の死体がバントリー大佐の書斎で見つかります。村で四面楚歌になったバントリー夫人は謎を解くためにミス・マープルに電話をし、屋敷に招きます。

エピソード4~5 「動く指」
飛行機事故で負傷したバートンが妹と共にロンドン近郊のリムストックに療養にやってきます。その頃村の住民に悪意と中傷に満ちた手紙が届けられていて、バートンのところにも手紙が届きます。その最中弁護士の妻とそのメイドが殺され…。

エピソード6~8 「予告殺人」
地元紙「ギャゼット」に殺人を予告する広告が掲載されます。好奇心旺盛な人々が集まり、予告時間になると、急に明かりが消え、銃声が…。明かりがつくと、そこには一人の男の死体がありました。

エピソート9~10 「ポケットにライ麦を」
投資信託会社社長のレックス・フォテスキューが毒殺されます。彼の上着のポケットに何故かライ麦が入っていました。さらにフォテスキュー夫人も毒殺された上に、小間使いのグラディスが鼻を洗濯ばさみで挟まれた姿で見つかります。グラディスはミス・マープルがかつて行儀作法を教えた娘でした。

ドラマだけではミス・マープルの推理がよくわからないところがありました。
本を読んでから見た方がよかったかしら…。
ドラマは1950年代のお話になっているので、当時の人々の暮らし向きとかファッションとがよくわかったので、それだけでも見がいがありました。
続けてシリーズ2も見てみます。