「Father Brown /ブラウン神父」シリーズ1&2を観る2021/11/15



ブラウン神父と言えば、イギリスの人気推理作家G・K・チェスタトンが書いたシリーズ物だそうです。
読もうと思って『ブラウン神父の童心』を買いましたが、原作が難解なのか、翻訳が下手なのか、私の頭が悪いのか、最初の数十ページで読む気がなくなるのです。
私の頭の方に問題がありそうなので、次回は面白くなさそうなところは読み飛ばして読んで見ますわ(恥)。
そんなわけで、ドラマの方はどんな感じなのか観てみると、面白いではないですか。

原作のブラウン神父は団子のように丸く間の抜けた顔で眼鏡をかけていて、チビで不器用、いつも蝙蝠傘を持っています。名前は原作には書いていなくて、「J」から始まるそうです。妹が1人、姪が1人います。
推理法は鋭い洞察力による直感に頼るものが多く、美学的な観察による推理もあるそうです。

原作とは違いドラマのブラウン神父は堂々たる体格です。どちらかというとお太り気味。
甘い物が大好きみたいで、いつも秘書のマッカーシー夫人の作るお菓子を嬉しそうに食べています。
演じているマーク・ウィリアムズは映画のハリー・ポッター・シリーズでロンの父親役をしていたのですが、全く別人で、最初はわかりませんでした。
186センチも身長があるそうで、愛嬌のある顔と不器用そうな身のこなし、悪人を問い詰める時の厳しさと罪を告白した人に対する温かい眼差しが素敵です。
教会では自動車を買ってくれないのか、いつも自転車で駆けまわっています。
肌身離さず持っている蝙蝠傘が意外と役に立っています。

ブラウン神父以外の登場人物を紹介しましょう。
秘書で教会のお世話係のマッカーシー夫人は小太りの女性。お節介でおしゃべりで噂好き。たまに偏見のある言動をしてブラウン神父を困らせます。
お菓子作りに自信があり、何かあるとストロベリースコーンを作ります。
「私の”award winning scones”はいかが」とみんなに勧めています。
母親はスコーンを国王に献上したそうですが、本当かな?
ストロベリースコーンはスコーンを半分に切り、ストリベリージャムとたぶんクロテッドクリームも挟んだものではないでしょうか。
そんなに美味しいのか、一度食べてみたいです。
よく教会にやって来るレディー・フェリシアはお金持ちですので、いつも素敵なお召し物を着ています。
死体と遭遇する率が高く、捜査に協力しようとしますがマッカーシー夫人に押され気味。
彼女の夫はいつもいなくて、見たことがありません。そのためか愛人がいます。
意外と気さくないい人そうです。
シドは元泥棒。レディー・フェリシアの運転手をしています。
ブラウン神父と仲がよく、昔取った杵柄で、たまに捜査の手伝いをしています。
美人のスージーはブラウン神父の教会で家政婦として料理を作ったり、掃除をしたりしています。
ポーランド移民で、両親を戦争で亡くしているので家族がいなくて淋しいのか、意外と人に騙されやすい性格みたいで、ブラウン神父たちを心配させます。

事件が起るとブラウン神父と敵対するのがバレンタイン警部補(シーズン2はサリバン警部補)。
警察はメンツがあるから、ブラウン神父を邪険に扱います。
それでも食い下がるブラウン神父。
お馴染みの二人の掛け合いが面白いです。

ドラマの時代は「ミス・マープル」と同じ1950年代です。
イギリスの小さな村、kembleford(架空の村)にある教会が舞台です。
撮影はコッツウォルズのBlockleyにあるChurch of St. Peter and St. Paulで行われたそうです。何もない村だそうですので、行ってみるとガッカリするかも。
こんな小さな村なのに殺人事件の発生率が高くないですかぁ、笑。

ドラマは「ミス・マープル」とは違い、一話ずつ解決しますので、安心して観てください。
イギリスでも評判がいいらしく、シーズン8まで放送されているそうです。