アリスン・モントクレア 『王女に捧ぐ身辺調査』2021/11/24

ロンドン謎解き結婚相談所』の続編です。
2月に刊行されてから11月に次作が発売なんて、速いスピードですね。
評判がよかったのでしょうか。


戦中にスパイ活動をしていたアイリス・スパークスと上流階級出身で息子の監護権を手にするために自立しようとしているグウェン・ベインブリッジは二人で<ライト・ソート結婚相談所>を開業してから四ヶ月が経ちました。
銀行への返済は滞りなくしていますが、思ったほどお客は集まらず、空いた隣のオフィスを借りたくても借りられず、秘書もまだ雇えません。

そんな時に、グウェンのいとこで「王妃の仕事」をしているペイシェンス・マシスンが相談所にやってきます。
彼女はアイリスたちに極秘でしてもらいたいことがあると言います。
それは王女に届いた手紙に書かれていることを調べるということです。
調査がどうなるかによってエリザベス王女の恋の行方が決まります。
アイリスとグウェンは調査を引き受けることにします。

昨日紹介した「英国王妃の事件ファイル」シリーズと同じようにイギリス王室が出てきます。
アメリカのコージー・ミステリーは小さな町に起きる事件が主ですが、イギリスは王室がありますから、王室がらみの事件が結構取り上げられていますね。
少しネタバレすると、今回はこの前亡くなられたフィリップ殿下の生まれにまつわるスキャンダルを探るという内容です。
本とは関係ないですが、フィリップ殿下の若い頃の写真を見ると、イケメンでエリザベス女王が夢中になるのもわかりますよね。
王室やらなんやらは見栄えがいい方がいいよなぁ…(独り言です)。
結婚相談所はどうなったのと言いたくなるかもしれませんが、意外と面白くて気になりませんでした。
グウェンが絶世の美女になったり、アイリスが危機一髪のところを逃れたりするのがお決まりになるのかしら。
次回(『A Rogue's Company』)はいよいよグウェンの義理の父親がアフリカから帰ってきます。そして起る殺人事件と誘拐は相談所絡みのようです。
四作目のハードカバーの新刊(『The Unkept  Woman』)が出るのが来年の6月らしいので、その頃までに三作目が翻訳されるのを楽しみに待ちますわ。


おやつ探しを二匹ですると、弟がものすごい勢いで探します。


兄は弟の勢いに押されたのか、横から探す感じです。


ヨーキーってもともと工員たちの家のネズミを捕る犬だったからか、とっても庶民的な性格です。家では大胆ですが、外に出るとママたちから離れません。
元は船員のペットだったマルチーズとメキシコ産かと言われているチワワのミックス犬の兄はお上品です。
食べ方を見てもわかるでしょう、笑。