柚月裕子 『ミカエルの鼓動』2021/11/27

巻き爪の手術が簡単だったので、痛みはそれほどないと思っていたら、うずきます。痛み止めを飲んでも、微かな痛みがあります。
結局昨夜はあまり眠れませんでした。
今まで手術をしても痛みに悩まされませんでしたが、こんな簡単な手術の方が痛いんですね。



北海道中央大学病院循環器第一外科に勤務する西條泰己は医療用ロボット「ミカエル」を使って心臓手術を行い、ロボット支援下手術の第一人者として知られています。
彼は北海道という広大な地での医療の在り方と地域のトップである北中大病院が先進医療を率先して導入していく必要性を問き、「すべての患者が同じ医療を受けられること」を目指しています。
彼にとってミカエルこそが平等な医療を実現する切り札であり、多くの人命を救う救世主なのです。

しかし第一外科科長としてドイツのミュンヘンのハートメディカルセンターで働いていた真木一義が赴任してきた頃から物事が狂い始めます。
ミカエルを推進していたはずの病院長の態度が変ってきました。
積極的に外部の取材を引き受けるように言われていたのに、引き受けるなと言われます。
黒沢というフリーライターが西條に会いにきて、「ミカエルでの手術が減った医師がいるとか、急に止めた同僚がいるとか」、気になることはないかと意味深なことを聞いてきます。
そして広総大でロボット支援下手術の優れた技術を持つことで有名だった布施寿利が医療ミスを起こし退職した後に自死します。
ミカエルに何かあるのか…。
不安に思った西條は密かに探ることにします。

やがて真木と西條は12歳の先天性心疾患の子どもの手術で対立することになります。ミカエルを使った弁置換手術か真木の執刀による再度弁形成手術か。
西條はミカエルを使って手術をしたかったのですが、もしミカエルに何らかの欠陥があり、沢山の人々の命を救うはずのミカエルが、たった一人の命を救えなかったら…。

西條も真木の目指すことは同じ。
しかしそこに別の要素が加わると、大事なことが忘れられてしまいそうですね。
西條はかろうじて踏みとどまった感じです。これからの彼は真の意味で良い医師になれるのではないかと思いますが。

前半が凡庸で長く読むのを止めようかと思い始めましたが、12歳の少年がでてきてから、俄然おもしろくなりました。
次回は真木の過去と西條のその後を書いて欲しいです。

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