忘れることは幸いか・・・と思える映画2021/12/08

誰もが年を取るとなることがある認知症を扱った映画を観ました。


「ファーザー」
主演のアンソニー・ホプキンスがアカデミー賞主演男優賞を取った作品。

80歳になったアンソニーは異変に気づく。
時計がなくなり、三人目の介護人が辞めると言い出し、娘のアンは男と住むためロンドンからパリに引越すと言う。
アンは私を捨てていくのかと思うアンソニー。

キッチンにいるとドアが閉まる音がした。リビングに行くと見知らぬ男がいる。
彼はこの家に住んでいるアンの夫のポールだと名のる。
アンはとっくの昔に夫と別れていて、今度パリに男と行くのではないかとアンソニーが聞くと、ポールは否定し、結婚して10年になると言う。
アンソニーが私はこのフラットから離れないというと、ポールはここはあたなのフラットではないと言う。
アンが帰ってくるが、顔が娘と違う…。
混乱するアンソニー。

別の日、アンが自分のフラットを手に入れようとして自分をどこかにやろうとしている、私はフラットから離れようとは思わない、一人でやっていけると言うアンソニー。

もう一人の画家の娘、ルーシーは連絡も寄越さないと介護人のローラに話すアンソニー。
別の日、アンソニーはローラがルーシーに似ている、ルーシーは事故で死んだと言う。

どこまでが現実でどこまでが幻想なのか…、観ている私たちもわからなくなります。
認知症になったら、こういう風に世界は見えるのでしょうか。



「レイニーのままで 消えゆく記憶」
49歳のレイニーは人気ドラマシリーズで活躍中の女優。
エミー賞で最優秀女優賞を取りますが、その頃からセリフが覚えられなかったり、会った人のことを忘れてしまったりしていました。
しばらく仕事を休み、パートナーのエヴァと海沿いの静かな郊外の家に引越しますが、レイニーの調子はよくなりません。
医師に遺伝性の若年性アルツハイマー病だと診断されます。

エヴァはレイニーにアルツハイマー病を公にするように言いますが、レイニーは受け付けません。
だんだんとできないことが増えていき、怒りをつのらせるレイニーはエヴァとことごとく衝突するようになります。
レイニーのそばにいて、力になりたいと思うエヴァでしたが…。
やがてレイニーは施設を探そうと言い出します。

レイニー役の女優さんがこれが大女優かと疑問に思われるところが難点でした。でもエヴァ役の方が美しくて、まあいいかな、笑。
施設に入り、エヴァの記憶をなくしてしまったレイニーが面会に来たエヴァに、「あなたは美しいわ」、「また来てくれる」と言う場面が好きです。
このセリフのためにエヴァ役は綺麗な人だったのね。

原題が「A Million Happy Nows」なのに何で「レイニーのままで」なんでしょうね。同じように若年性アルツハイマー病を扱った「アリスのままで」(私観ていないわ)のパクりですか。
違いは「アリスのままで」は家族を扱っていますが、こちらは同性カップルです。
邦画で若年性アルツハイマー病を扱ったのは「明日の記憶」ですかね。

この2作品では、楽しそうに演じているアンソニー・ホプキンスの演技がお勧めです。映画は感動物とかではなくて、サスペンスに近いかも。
泣きたかったら、「レイニーのままで」と「明日の記憶」です。(「アリスのままで」は観ていないので、わかりません。そのうち観ますね)


今週のおやつ。


もらった岐阜の恵那川上屋の栗きんとんです。