島本理生 『星のように離れて雨のように散った』2022/04/27



近付くこどもの日。今年は自粛と言われていないので、どこかに行けますねぇ。
でもわが家は今年もどこにも行かずに近所でウロウロします。
連休に25度以上になると、シニアの犬たちのお散歩ができなくなります。
雨は嫌だけど、20度ぐらいの気温でお願いしたいものです。


満開のつつじと兄犬。
この後、兄はつつじの花を食べようとしてママに怒られ、まずかったのか花を吐いていました。
おバカな兄ですwww。


原春は日本文学科の大学院生。
修士論文で宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の改稿も含めて、晩年の宗教観を探る副論文と実の父親をモデルにした小説による修士論文を提出することを考えていた。
しかし筆は進まない。
就職は一応決まっている。
同じ院生の篠田と売野が春のことを何くれと気遣ってくれる。

そんな時に三歳年上の恋人・亜紀が、春が卒業したら結婚して一緒に暮らしたいと言い出す。
春の父親は幼い頃に失踪していた。
亜紀から結婚のことを言われてから、春は父親の失踪前のことを思い出すようになる。
篠田から紹介されたバイトで出逢った作家の吉沢に、春は理想の父親の姿を重ねていく。

直木賞を取った『ファーストラブ』を読んで以来、彼女の本は読んでいません。
某劇団の主宰さんが面白いと書いていたので、読んでみました。
私には理解不能な女性が出てきます。
春は知性的で理屈っぽく何でもゴチャゴチャ考えてしまう、ちょっと精神的に危うく、はかなげで、踏み込もうとすると逃げ、手を離すとどこかに行ってしまいそうな女性ですかね。魅力的だけど、付き合うのが面倒くさいという感じかな。
こんな春に篠田とか売野、吉沢が親身になっていて、羨ましくなりました。
最後の方で亜紀は亜紀で色々とあったことがわかります。彼も危うい人なので、同じ匂いのする春に惹かれたのでしょうね。彼もずるいですねぇ。自分のことを春に話していないんですもの。
これからどう二人が歩み寄り、進んでいくのかしら。

『銀河鉄道の夜』がこの本を読み解くカギになるらしいです。
ずっと前に読んだはずだと思うのですが、私は全く覚えていないので、この小説のことはちゃんと理解できていないと思います。
余計なことですが、時がコロナ禍の現在ですが、そうしなくてもよかったんではないでしょうか。

『ファーストラブ』の時にも思ったけど、私には合わない作家さんでした、笑。

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