明けましておめでとうございます。2025/01/01



わが家のわんこたちからの御挨拶です。
ちょっと照明が暗いですが、二匹がちゃんと前を向いているので、許して下さい。
この後は全くダメだったのです。
撮影用にスポットライトでも買った方がいいかしらww。


昨日のお散歩ではお揃いの服を着せました。
2023年に買えなかった白い服が2024年のバーゲンに出ていたので、買ったのです。
弟は緑系、兄は白系の洋服が似合うと思うのですが、どうでしょう。


弟が何か話しかけています。


性格が全く違うわんこたちです。

昨年は兄の膝がどうなるのか心配でしたが、見ての通り、ちゃんと歩いています。
靱帯が切れたのではなく、走っている間に膝の間接が抜けたのかもしれません。
広い野原のある公園では走ろうとするので、この頃はほどほどの公園を探して行くようにしています。
お散歩も年を考えて、日中に行きます。餌も太らないように考えて与えていますが、たまに量が少なくて、痩せ気味になるので、気をつけなくては…。
二匹とも、今の所病気もせずに元気です。
今年も元気でいて欲しいです。
またどこかの公園に行ったり、お泊まりしたりしましょうね。

さて、恒例の昨年読んだ本の中から面白かったものをご紹介いたしましょう。

<外国ミステリ>北欧ミステリが面白いです。
『軋み』 エルマ・シリーズの一作目 アイスランド・ミステリ。
『コールド・リバー』 V・I・ウォーショースキー・シリーズの二十一作目
           ヴィクねいさん、健在です。
刑事マルティン・ベック・シリーズ  スウェーデン・ミステリ。

<日本文学>
『宙わたる教室』 伊与原新
『音のない理髪店』 一色さゆり
*この二冊はヤングアダルトの方々にお勧めです。
『マザー』 乃南アサ
『青い絵本』 桜木紫乃
*この二冊は中年以上の女性にお勧めです。
『千年の黙 異本源氏物語』 森谷明子
*源氏物語が好きな方にお勧めです。

日本ミステリと歴史・時代小説ではこれがというものがなかったです。
昨年は約200冊(漫画は含まず)ぐらい読んだようですが、残念ながら特にこれがよかったという本には出会えませんでした。

<TV番組> Amazon Prime Videoで鑑賞
「À TABLE」、「ペンションメッツァ」、「エンジェルフライト」
「0.5の男」

「天狗の台所」のシーズン2があるそうなので、Amazon Prime Videoで見られるようになったら見ようと思います。

<Duolingo>
昨年の10月ぐらいからフランス語とフィンランド語を始めました。
これってお金をかけないとダメなんでしょうか。
携帯でやっているので、文字が小さくて、アルファベットを打つ場所を間違ってしまったり、単語の最後までよく見ないで適当に押したりするので、間違いになってしまいます。
そうすると、すぐにできなくなってしまうのです。
リーグみたいなのもあって、今は黒いやつですが、長時間やらないと下の方になってしまいます。目が悪いので、長時間やると疲れるので、やりません。
面倒ですねぇ。
順位を気にせずに自分のペースでやりたいのですけど。

映画も映画館の会員になったので、月に二回ぐらいは見に行こうと思います。
美術館にも行きたいのですが、人が多くてゆっくり鑑賞できないと思うと、なかなか行く気になれません。
昨年の後半から旅行に行くことが増えました。
今年も行けるうちに行きたいと思います。
海外へもまた行きたいです。またフィンランドかな…。
わんこたちは自然のあるところに行くと嬉しそうなので、もっと連れて行こうと思います。

<今年のお節>
 

昨年のデパートのお節が今一だったので、今年は某ホテルのにしてみました。
ちょうどいい量と味でした。
来年もこのホテルのお節にするかもしれません。

では、お終いに、わんこたちの今年の抱負です。


「みなさん、ぼくは今年も良い子にして、ママにかわいがってもらいます」


「うるさい弟よりももっとママにかわいがってもらいます。いっしょに寝るんだもん」

では、皆様、わんこたち共々、今年もよろしくお願いいたします。

旅に出たくなる本2025/01/03

ワンコたちといっしょに公園に行こうと計画していたら、昨日からパパが膝が痛いと言い出し、行けなくなりました。
若い頃はなんともなかったのに、年を取ると寒さに弱くなりますね。
私も今年は昨年以上に痛めた膝が痛むことが多いです。
汗っかきなので、着込むのが嫌で薄着をしているのがいけないみたいです。
重ね着をして、寒さ対策をした方がいいですね。
暖かいところに住みたいなと思うこの頃ですwww。

さて、今年最初の本は、旅の本です。
読んでいると、直ぐにでも出かけたくなります。


このシリーズも六作目です。
今回、日和ちゃんが旅するのは、福島と佐賀、長崎、鳥取の四県です。
佐賀以外は私は行っているのですが、毎回感心するのは、全く日和ちゃんと行くところが違うところです。
日和ちゃんは20代で若いので、初老の私とは違うのが当たり前ですけどねww。
本の表紙を見てわかるように、彼女は観光よりも食べることが主です。
それも餃子とステーキ、ラーメンなんて、ゴメン、私好きじゃないです。
『活イカ』にこだわりすぎなのもねぇ。
スワンシューとかカステラはOKですけどね。
それに私、飲めないし。
温泉は好きでも、旅の途中に入るのは、疲れるし、下着の替えがないと嫌だし・・・なんて思ってしまいます。
若い人たちは「旅=食べる」になっているのかな?
おばさんは歩きながら食べることに罪悪感があるのよ。というか慣れていないのよ。それにそんなに食べられないし。
それなのに、なんでこの本を読むのよ、という声が聞えてきます(幻聴?)。
どこかにいい旅のヒントがないか探しているのです。
今回は『佐賀県立九州陶磁文化館』に行きたいと思いました。
佐賀は唐津焼や有田焼、伊万里焼の産地ですものね。
佐賀県はまだ行ったことがないので、是非行ってみたいです。

ちょっと本音を言うと、日和ちゃんの旅にはもう着いていけないなと思いました。
今回だけがそうなのかどうか、何とも言えませんが、前回の能登の旅はいいと思ったので、今回がパワーダウンしているのかなぁ。
食べることが多くなっているので、私には物足りなかったのかもしれませんね。

旅とは関係なく、気になったのが、日和ちゃんと蓮斗君の仲です。
遠距離恋愛はどうなったのか、書かれていないので、ものすごく気になりました。

ひとり旅日和シリーズの順番
⑥『ひとり旅日和 道続く!』(本書)



益田ミリさんが40歳の時、「美しいものを見ておきたい」と思い、41歳の時から始めたツアーひとり参加の旅の模様を書いた本です。
益田さんもどちらかというと、よく食べ、よく買うという日和ちゃんよりの旅をします。
スーツケースの半分はお土産用に空けておくという強者です。

私はツアーが苦手です。
ツアーは二回だけ参加したことがあります。
一回は普通のツアーで、もう一回は女性限定のツアーでした。
ただ町を見てまわるだけなら、ツアーには参加しません。
行きたいところが車がなければ行けないところだったので、仕方なく参加したのです。(運転免許を持っていないのです。持っていたとしても海外で運転するのは避けたいです)
大勢の人たちといっしょに行動していると時間が自由にならないし、食事を知らない人たちといっしょに食べるのが嫌でした。
私、人見知りをする人なので、知らない人と話すのが苦手なんですよ。
ツアーの終わりごろには参加者の皆さんや添乗員さんと話せるようになりましたけど。
ツアー旅はもっと年を取ってから、夫といっしょに行こうと思います。

益田さんが行ったのは、「北欧オーロラの旅」と「クリスマスマーケットの旅」、「モンサンミッシェルの旅」、「リオのカーニバルの旅」、「平渓天燈祭」、「プリンスエドワードの旅」の六つの旅です。
ツアーに行ってみたいけど、どんな風なのかわからないからと躊躇している方、書いてあるところに行ってみたいと思った方は読んでみて下さい。参考になりますよ。
リオのカーニバルは読んだ感じから、ツアーに参加した方が良さそうです。
他の旅は個人旅行でも行けそうです。

益田さんはツアー参加旅からひとり旅に移行しているようです。
ひとりでもどうにかなると自信が芽生えたのでしょうね。
私が読んだ益田さんの旅の本を下に載せておきます。


他の旅の本も読んでみようと思います。
自分と旅のスタイルが違っても、いいえ、違っているからこそ面白いのです。

さて、今年はどこに行こうかしら。三箇所ぐらい、検討中で、一箇所は予約しました。

三浦しをん 『ゆびさきに魔法』2025/01/04



月島美佐はネイリスト。
専門学校の友人と二人でネイルサロンをやっていたが、四年前に独立し、弥生新町駅前の富士見商店街にある築五十五年の職住一体の二階建ての長屋で『月と星』というネイルサロンを営んでいる。
売上げは安定していて、それなりに常連客がつき、予約が取りにくくなっているので、もう一人ネイリストを雇いたいと思っている。

ある日、長屋の隣の居酒屋「あと一杯」の大将、松永が巻き爪に苦しんでいるのを知る。
「あと一杯」のことは気にはなっていたが、松永がネイルに偏見があるようなので、挨拶だけはするが、店には入ったことがなかった。
行きがかり上、松永の巻き爪の施術をしてやると、彼といっしょにいた女性、大沢星絵が無職のネイリストであることがわかる。
星絵は月島のお店で働かせて欲しいと言い出す。

星絵は独創的なセンスを持っているが、基礎技術が少々足りない。
でも、人とのコミュニケーション能力に優れている。
酒を呑むと記憶を失うことが玉に瑕。
鍛えると上手くなると見込んだ月島は彼女を雇うことにする。

月島と星絵は気が合った。
月島は星絵を雇ってから心身ともにゆとりができた。
たまに星絵と楽しく「あと一杯」で飲むこともある。
しかし、だんだんと月島は星絵がこのまま自分のところにいては彼女の才能を生かせないのではないかと思い始める。
そのため月島は星絵を友人の星野にあずけることにするが…。

臭いが嫌でネイルをしたことがないのですが、人がしているのを見て、いいなぁと思いますが、自分の無骨な手を見て悲しくなります。
今は年のせいか、爪を伸ばすと割れます。爪のお手入れ、どうしたらいいのか未だにわかりません。
そうそう、巻き爪を手術しました。
ネイルサロンで巻き爪まで処置してくれるというのは知りませんでした。
ネイルは綺麗な有閑マダム的な女性向きと思っていました。
しかし、この本を読むと、そうではないことがわかります。
ネイルってこんなに奥深かったんだと知らない世界を知ることができました。
でも、ネイルサロンへは…行けないわww。

この本はネイリストのお仕事の本です。
でもね、ちょっと長かった。
一体、どういう終わり方をするのだろうと思いました。
まあ、何も事件の起らないお話でいいんですけどね。
とにかくしをんさんのネイル愛が満載です。
表紙も素敵です。(図書館ではブックカバーフィルムを貼っているので、キラキラが見えなくて残念)
ネイルについて深く知りたい方、読んで見て下さい。


<今週の外食>


公園に行けないので、その代わりに朝食を食べに行きました。
ついでに、年始めの贅沢もしました。


苺パフェです♡。
苺はそんなに甘くはなかったですが、美味しかったです。
ここのパフェは甘すぎないのがいいですね。

東野圭吾 『架空犯』2025/01/05

白鳥とコウモリ』に続く、警視庁捜査一課捜査員の五代努シリーズの二作目。


都議会議員の藤堂康幸の家から火が出た。
焼け跡から二つの遺体が見つかり、司法解剖の結果、遺体は藤堂と江利子夫妻であることがわかった。
死因はいずれも窒息死だが、無理心中に見せかけた第三者による犯行であり、出火原因は犯人による放火であると考えられた。

警視庁捜査一課捜査員の五代努は所轄の生活安全課の警部補、山尾と組んで捜査を行うことになる。

しばらくして犯人から藤堂康幸事務所に犯行声明文が届く。
夫妻の非人道的行為を証明するものがある。ネットで公表されたくなければ、三億円を払えというものだった。
聞き込みをしていっても、藤堂夫妻の不正行為は見つからない。
検討した結果、取り引きに応じるかどうかの回答はしないことになる。

五代たちは藤堂夫妻の過去を辿り始める。

そんな頃に今度は藤堂の紛失していたタブレットから、このタブレットを三千万で買い取れというメールが娘に届く。

犯人の目的は捜査の攪乱なのか?
架空の犯人に振り回されているのか?

様々なことから推測して、五代はある人物が事件に関わりがあるのではないかと思い始める。
彼が藤堂夫妻を殺したのか?
それなら動機は‥?
五代は意外な方向から事件を追っていく。

『白鳥とコウモリ』を読んでいなくても問題ないです。
私的には『白鳥とコウモリ』の方が好きですが。
『架空犯』は、詳しくは言えないのですが、複数の人物たちの動機が今一で、ネタバレになるので書けませんが、ちょっと残念な出来でした。
いかにも東野さんらしい、昔の四畳半的なお話でした。


<お正月のワンコたち>
パパの足が痛い間は家で遊びました。


この頃は音の鳴るおもちゃよりも、前に遊んでいたマックのポテトが気にいっているヨーキー弟です。
お散歩では滅多にカメラを見ないのに、家ではこんなにいい顔をしてくれます。
お散歩よりも家で遊ぶ方が好きなんでしょうかね。


今日はお揃いのスヌーピーのニットを着てお散歩をしました。


おやつをくれないかとママを見つめるチワマル兄。


珍しくママの方を見た弟です。

モリー・フィッツ 『ペット探偵と秘密の子猫』2025/01/06



アンジー・ルッソは7つの準学士号を持っている、フルトン・トンプソン&アソシエイツ法律事務所の法律事務員。
法律事務所の会議室にある古いコーヒーメーカーに感電して臨死体験をしてからオクタヴィウス・マクスウェル・リカルド・エドムンド・フレデリック・フルトン、短縮してオクトくんと話せるようになる。
オクトくんはトラ猫で、飼い主のエセル・フルトンが殺されたとアンジーに訴えたのだ。

オクトくんのことが気になったアンジーは、病院から戻るとすぐに法律事務所に行き、フルトン夫妻に動物心理学を学んだと偽り、オクトくんの世話を申し出、家に彼を連れて帰る。
彼によると、誰かがエセルの夕食とお茶に毒を入れたという。

アンジーはオクトくんといっしょにエセル殺しの犯人を捜すことにする。

オクトくんが飲むのはエビアンで、食べるのはファンシーフィースト社のグルメ缶。人間が近くに立って見ていてくれないとご飯が食べられないんだそう。
iPadが扱え、フェイスタイムを使って電話もかけられるという、こんな猫、本当にいたら、飼いたいわ。
我儘で生意気だけど、可愛い猫ちゃんです。

このシリーズはアメリカでは「Pet Whisperer P.I.」シリーズというらしく、18冊も出版されているようです。
Kindleで読んだのですが、ページの組み方が変で、日本語の間違いが多いです。
二冊目はちゃんと校正してから出して欲しいものです。

猫事件ばかり扱うと思ったら違いました。
二冊目の動物は犬でヨークシャテリアです。
きままなオクトくんはちゃんとアンジーを助けてくれるのかしら?

「型破りな教室」を観る2025/01/08



2011年、アメリカとの国境近くにあるメキシコ北東部タマウリパス州のマタモロスは犯罪組織間の抗争が絶えない危険地帯で、麻薬と殺人が日常的、貧しいスラムが拡がっている。
そんな地域にホセ・ウルビナ・ロペス小学校がある。
ENLACE(メキシコの共通テスト)の成績が全国最下位レベルで、教師もやる気がなく、学校の設備も最低で、世間では「罰の学校」と言われている。

新学期、出産で辞めた教師の代わりに、六年生のクラスにセルヒオ・ファレス・コレアが赴任して来る。
彼はネットで見た授業法をもとに、独自の型破りなアプローチで授業を始める。
始めは戸惑っていた生徒たちだったが…。

三人の生徒に焦点が当てられています。
一人目はパロマ。
彼女は父とゴミの山のすぐ近くに暮らしています。ゴミの山から廃品回収をして、それを売ってなんとか生計を立てています。
知的に勝っているため、他の子たちとは上手くいかず、大人しく見られ、一人でいることが多いです。
セルヒオの授業を受けているうちに宇宙工学者になるという夢を持つようになります。
二人目はニコ。
兄と二人で浜辺の廃墟のような家に住んでいます。
兄はギャングの一員で、ニコも学校に行くのを辞めて、そろそろ仲間にならないかと言われていますが、セルヒオの授業を受けてから、もう少し学校にいたいと思い始めます。
パロマに淡い恋心を抱いています。
三人目がルペ。
ルペは長女なので、夜勤で働く母の代わりに妹や弟の面倒をみています。
セルヒオの授業で哲学に興味を持ち、大学の図書館に行き、哲学の本を借りて読み始めますが、母親がまた妊娠してしまい、学校を辞めて赤ちゃんの面倒をみなくてはならなくなります。

ついでに校長のチュチョ。
デブなのを生徒たちから揶揄されていますww。
授業中に学校内を歩いて回っている時にも食べ物を食べながらというのは、日本では考えられないことですよね。どうも独身らしいので、食べる以外に楽しみがないのかもww。
彼も始めはセルヒオに懐疑的だったのですが、いつしか彼の協力者になっていきます。
身体を使い、授業にも協力していますよ、笑。

実話をもとにした映画です。
ENLACEで23人の生徒の中10人が全国上位0.1%のトップクラスになったそうです。

パロマは実在の人物で、大学図書館の司書役として映画に登場しています。
ニコとルペは実在していませんが、彼らのような子どもはメキシコではどこにでもいるのでしょうね。
パロマが現在も生きていて、活躍していることは嬉しく思いますが、ニコとルペのような子どもたちのことを考えると、なんとも言えない気持ちになります。
彼らにとって現実を受け入れて暮らしていくのが幸せなのか、それとも…。
メキシコの現在の状況はわかりませんが、子どもたちが身の危険を感じずに暮らして行ける生活をしていると思いたいですが。
私は最後までルペちゃんのことが気になりました。

主演のセルヒオ役のエウヘニオ・デルベスはアカデミー賞を取った「コーダ あいのうた」の音楽教師役の俳優です。
映画としては面白く見ることができました。
しかし、良かったねで終われない映画です。

筑前助広 『颯の太刀 好敵手』2025/01/09



筧求馬の前に蓮台寺の仙波迅之助と名乗る男が現われ、徳前屋庄兵衛が求馬の命を狙っていると報せて消える。

その頃、公儀御用役である求馬は田沼意知から信州の小県の土師で起っている辻斬り事件の解決を命じられる。

信州までの道中、求馬は困っている人を見捨てられず、腰を痛めた老婆や父を殺された娘、破落戸に絡まれていた子を連れた母親を助ける。
その合間に蒲池伊織たちと山賊たちを追い、求馬に興味を持ち、後を尾行ていた仙波迅之助とともに、吉隅村への復讐を果たそうとする男を斬る。

旅の最後、士師で、求馬は辻斬りをしているという辻神逸刀を止められるのか。
そして、最強の刺客とどう立ち向かうのか…。

私が気になったのが、吉隅村の件です。
20年前に自分を見捨てた村人たちに復讐しようとした甚六が可哀想でなりません。
せめてお敬が甚六が斬られるのを見ていただけではなく、身を挺して甚六を諭して欲しかったと思います。

これからの楽しみは、仙波迅之助がどう求馬と絡んでくるのか。(絡んでもらいたいです。この後も登場しますよね)
そして、求馬が人を斬ることに対する葛藤とどう折り合いをつけていくのか。
「人を斬らずに悪を斬る」、「他人を活かし、自分も生きる」という「目指すべき活人の剣」をどう突き詰めていくのか。
この三つです。

求馬の剣士としての成長を楽しみしながら、このシリーズを読んで行こうと思います。

*『颯の太刀 好敵手』について筑前さんがお書きになったものを見つけましたので、興味のある方はご覧下さい。

内藤了の二つのシリーズ2025/01/10

一つ目は『COLD 警視庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花』に続く、「警察庁特捜地域潜入班・鳴瀬清花」シリーズの五作目。


四月中旬に警察庁特捜地域潜入班に二通のメールが届く。
一件は愛知、一件は岐阜の村のことだったが、違う村だと思い調べてみると、ソメ村という同じ村の、同じ案山子の伝承に基づく行方不明事件だった。
通信官の万羽福子が調べてみると、その地域で三件の女性の行方不明者届が出ていた。
ソメ村があった場所で今年の秋から半導体の工場建設が始まるので、工場が建つ前にもう一度村を調べて欲しいというのだ。

同じ頃、清花たち潜入班は本庁の会議室に呼び出される。
そこに愛知県警足助警察署の巡査部長・坂下啓介と相談者の山下秀哉が来ていた。
最近、三十年前に行方不明になった山下の姉が母親の夢枕に立ち、自分が埋まっている場所を教えたというのだ。
その場所がソメ村にあるという。

潜入班はソメ村に潜入し、山下の母親が夢で見た場所を掘削し、人骨が埋まっているかどうか調べることにする。

ソメ村には村民が二人残っているだけで、多くの不気味な案山子が立っていた。

行方不明者はどこに消えたのか?
村のいまわしい秘密が明らかになっていく…。

今回は案山子の伝承が出て来ます。
案山子って鳥などが畑を荒らさないように立っているだけのものだと思っていましたが、民俗学的に色々な意味があるんですね。知りませんでした。
清花がホントによく変わりました。捜査一課から潜入班に異動してよかったと、やっと言えるようになりました。
私にはわからない田舎の村のことですが、今でもこういう閉鎖的なところが残っているんでしょうか。
最後が今までの中で一番不快ですので、気をつけて読んで下さいね。



六十六歳になる坂口信は退職後、帝国防衛医大の特任教授として働いている。
ある日、学会で知り合った友人の現役大学教授・古屋と会うために日本橋の高級ホテルに行くが、古屋は現われない。
携帯がつながらないので、自宅に電話してみると、古屋の妻が出て、警察から電話があり、古屋の着衣と身分証、靴、毛髪などが神田駅近くの路上で見つかったと言われたというが、どういうことなのかわけがわからないらしい。

坂口は古屋が泊まるはずだったホテルに行ってみる。
コンシェルジュは古屋はホテルにいないし、事情を知っている者もいないと言い、古屋が見つかった場所を教えてくれた。
警備員はヘドロのようなものが垂れてきて、その中に骨とか歯みたいなものがあったという。
とりあえず坂口は路地にあった毛髪をビニール袋に入れて研究室に持っていき、付着物を調べてみることにする。

翌日、二階堂が見つけたSNSの【蝋人間】とハッシュタグがついた画像を見ていると、SSBC(警視庁刑事部捜査支援分析センター)の海谷から電話が来る。
彼女も【蝋人間】の画像に気づいており、この蝋人間が古屋ではないかと言うのだ。

古屋の専門は原生生物で、このところ永久凍土を調べていた。
彼は何らかのウィルスに感染したのか。
坂口が二階堂とともに持って来た古屋の毛髪を調べて行くと、思わぬものが見つかる…。

内藤さんのリサーチ力には感心します。
民俗学と微生物学って全くジャンルが違うものですよ。
私には民俗学はわかるかもしれないけれど、微生物学はダメでしょう。
高校の生物が嫌いだったもの。関係ないかww。

奥さんが亡くなった坂口教授ですが、前作でちょこっと出て来たチャラ君が奥さんと子どもと一緒に坂口家に住み、今や坂口教授の家族のような存在になっていて、大活躍してくれます。
大学の守衛のジジイたち、俗名「ケルベロス」たちもここぞという時に出て来て、泣かせてくれます(泣きませんでしたが)。
そして、何よりも坂口教授の演説がよかったです。
続きがないような終わり方でしたが、ありますよね。
このままで終わらせないで下さい。お願いします。

「はるの味だより」シリーズ2025/01/11

佐々木禎子の「はるの味だより」シリーズの四冊を紹介します。


『思い出牡蠣の昆布舟』
文政(1823年)六年。
二十二歳になるはるは江戸に行方知らずの兄を探しに来た。
縁があって花川戸町のお気楽長屋の木戸番の隣にある一膳飯屋『なずな』で住み込みで働いている。
はるの作る料理は、薬売りだった父が作ってくれた思い出の料理だ。
はるの父は男手ひとつで二人の子を育てながら、日本国内のあらゆるところに薬を売り歩いていた。
しかし、はるが十二歳のときに父が亡くなり、ひとつ年上の兄の寅吉ははるを下総の親戚に預けて、どこかに行ってしまった。
十年が経ち、絵師の彦三郎が行方知らずの兄の手紙と金一両をたずさえて現われた。はるは彦三郎に頼み込み、江戸について来た。
『なずな』は彦三郎に紹介された店だ。
店主の治兵衛は薬種問屋・中野屋の元店主で料理などしたことがない。
『なずな』は彼の次男の店で、次男が亡くなった後に何を思ったのか、隠居して『なずな』を継いだのだ。そんなわけで、店には閑古鳥が鳴いていた。
はるが父が作った料理をもとに、きんぴらごぼうとか昆布豆、納豆汁やその時にある材料で料理を作って出すようになると、少しずつお客が入るようになる。

『口福の祝い笹寿司』
治兵衛から一膳飯屋『なずな』を任されてから二ヶ月。
少しずつ客も戻り始めている。
はるは『なずな』を訪れる客たちに「美味しいものを食べに来たんだ」と言ってほしくて頑張っているが、受け入れられない料理もある。
はるは一体自分は『なずな』をどんな店にしたいのだろうかと考え始める。
そんな時に、御薬園勤めの同心・笹本から紹介され店にやって来た本草学を学ぶ学者の竹之内勝俊が、壁にはってあった彦三郎が描いた寅吉の似姿を見て、はるの兄が長崎の出島でシーボルトと一緒にいるのを見たと言い出す。
兄を探しに長崎に行こうかどうか、悩むはる。
そんなはるに治兵衛は挑む。
治兵栄の妻が作っていた笹寿司を作って、美味しかったら『なずな』にいてもいいが、まずかったら、長崎に行けというのだ。

『思いの深さの花火弁当』
『なずな』で働き始めてから半年。納豆汁だけではなく、稲荷笹寿司までもが他の店で真似されるようになる。馴染み客たちは怒っているが、はるはピンとこない。
そんなはるに治兵衛はまた無理強いをする。
はる独自の豆腐田楽を作り、五升の稲荷笹寿司を売り切ること。
季節は春。はるは花見客に花見弁当として稲荷笹寿司を売ることを思いつく。
売れ残りの福寿草を買ったことから仲良くなった棒手振のみちは木戸番の与七に想いを寄せていた。与七もどうやら脈があるようだ。はるたちは二人のために一肌脱ぐことにする。

『秘めた想いの桜飯』
文政七年の夏。
『なずな』に悪い噂がたち、客が離れていった。それでも以前からの馴染みの客は来てくれる。
きっかけを作った岡っ引きの八兵衛は噂の出所を調べた上で、そのお詫びとして知り合いたちを『なずな』に連れてきた。その中に幕下の相撲取りの金太郎がいた。彼ははると同じあやまり癖があり、相撲も弱腰。八兵衛ははるに金太郎のあやまり癖を吹き飛ばす料理を作ってくれと頼む。後にこの金太郎に『なずな』は助けられることになる。
ある日、しばらく『なずな』に来ていなかった彦三郎がやって来る。
はるの作った烏賊飯を見て、店を閉めた後にまた来るから一杯のこしておいてくれと言って帰って行く。

十二歳ぐらいで、父親の作った料理を覚えていて作れるものか、なんとも言えませんが、はるは食いしん坊のようなので、父が料理を作る姿をよく見ていたのでしょうし、料理の才能があったのでしょうね。
私はお兄さん探しはどうでもよくて、出てくるお料理を楽しみに読んでいたのですが、驚いたことに四巻で終わってしまいました。
もう少し、彦三郎とのこととかお兄さんのこととか書けますよね。
出版社の都合なのか、四巻で終えるという契約だったのか。
ネタバレになってしまいますが、四巻目で、バタバタと結婚が決まり、急にお兄さんが現われ、唖然となりました。あまりにも唐突すぎます。
でも最後はハッピーエンドなので、長々と続くよりは潔いです。
似たようなシリーズが出ているので、生き残るのが大変でしょうね。
私は十分に楽しませて頂きましたので、仕方ないと諦めますww。

トリミングに行く✿2025/01/13

今年最初のトリミングに行って来ました。
ワンコたちはトリミングだとわかっているのかいないのか、元気いっぱいに歩いて行きます。
途中で、ひょっとして兄はトリミングに行くのだとわかっているのかもしれないと思い、わざと先に行かせてみました。
そうすると、ちゃんと曲がるべき角を曲がって行くのです。
兄はトリマーさんのことが好きなので、楽しみにしているようです。
動物病院に近付くと、駆け足になり、階段を駆け上がっていきます。
トリミングも病院も嫌っていなくてよかった。(兄はね)

可愛い服を着ていたので、脱がさずに写真を撮ってみました。


おやつをガン見ww。


トリマーさんからもらった写真では床にへばりついていた弟が、ちゃんと前を向いて座っています。
ものすごい人見知りなんでしょうか?
同じトリマーさんに何年もしてもらっているのにねぇ。


仲良くこちらを見ています。


おやつをもらうとなると、兄が前に出て来ます。


おやつ命www。


トリマーさんのカットもお見せした方がいいので、服を着ていない写真も載せておきます。
服を着ていたので、ちょっと乱れていますが。
ずっとこのままだといいんですけど、冬は静電気が起きやすいので、兄の耳毛はいつも乱れています。

今日は六種のワクチンをうったので、ゆっくり休ませます。
少し太ったので、餌を調整していますが、まだ減らしすぎらしく、二人共に3.1㎏でした。
ママは兄が太ったと思っていたのですが、ママの腕の筋力が衰えたので、重く感じているのかも。
獣医さんによると、3.3㎏から3.5㎏ぐらいがいいそうです。
もっと食べさせますわ。