堂場瞬一 『初心の業 ボーダーズ4』 ― 2025/03/02
SCUとは英語の「Special Case Unit」の略で、「特殊事件対策班」のこと。
メンバーは五人いますが、シリーズ四作目の今回はサブキャップの綿谷亮介が主人公です。
綿谷の父親は元岩手県警釜石警察署長なので、警察官の二代目です。
綿谷は組織犯罪対策部からSCUに異動してきました。

綿谷の父親が脳梗塞で倒れたとの連絡があり、綿谷はすぐに東京から盛岡に飛んだ。
幸い命に別条はないし、認知能力には問題はないが、左足に軽い麻痺が残る可能性があった。
五十一歳の姉の真咲は同じ県に住んでいるとはいえ、車で片道二時間ぐらいかかり、夫のお義母さんも介護が必要だという。
父と母の年寄りふたりの面倒は見てもらえそうもない。
自分の住む我孫子に引き取り、同居すべきなのかもしれないが、父親は自分の家に執着し、家に帰ると言い張っている。
ならば…。
綿谷は四十九歳で、人生の大きな転換期が来たと感じていた。
そんな時に、盛岡で立て籠もり事件が起こる。
立て籠もったのは、菅原大治。
彼は元暴力団幹部で、六年前に殺人容疑で指名手配されていた。
綿谷たちが逮捕できるところまで追い詰めたのに、逃げられたのだ。
綿谷は個人的にも知り合いだということで、説得に入るよう指示される。
なんとか綿谷が菅原を説得し、人質二人を解放させ、菅原の確保という時に、菅原は銃を持った刑事を見て逆上し、銃を撃とうとし、頭を撃たれてしまう。
一命は取り留めたが、話はできない。
綿谷は撃たれた直後に菅原が言った言葉が気にかかった。
綿谷はキャプの結城から岩手県警への期限付レンタル移籍を命じられる。
綿谷は前に所属していた組織犯罪対策部の時に縁のあった暴力団関係者から菅原に関する情報を収集する。
ところが、しばらくして自宅付近で何物かに襲われる。
綿谷は警視庁を辞め、地元に戻るのか。
SCUのメンバーにも異動の話が出ているという。
SCUは解体し、新しい段階にいくのか。
今回は警視庁と岩手県警、千葉県警、大阪府警が関わる事件です。
ひとつのケースとして複数の警察が関わったようです。
綿谷は柔道四段、剣道二段、空手二段、将棋がアマ三段の十一段でしたが、今回、喧嘩五段が加わり、トータル十六段になったそうですwww。
がさつな人かと思ったら、意外と家族思いの細やかな神経の人でした。
お父さんは署長まで務めた人で、息子よりも大きな器の人のようです。
みんなに謎の人だと思われている結城は、今回は美味しい和菓子を作って、綿谷を慰労しました。
次の手作りスイーツは何かが、楽しみのひとつになってます。
さて、次回は結城が主人公なのか、それとも新人さんなのか。
楽しみです。
「ボーダーズ」シリーズの順番
①『ボーダーズ』
②『夢の終焉 ボーダーズ2』
③『野心 ボーダーズ3』
④『初心の業 ボーダーズ4』(本書)
<今日のわんこ>

兄犬は先週の火曜日から下痢気味で、ママとパパを心配させました。
たぶんパパが長く散歩させ過ぎて疲れたのでしょう。
ママは三食、カボチャやサツマイモなどを使い消化のいい餌を作り、お腹の薬を混ぜて食べさせ、やっと昨日から普通の便が出ました。
元気になったので、今日はお散歩に行きました。
ヨーキー弟は兄がいい物を食べていると勘違いして、餌を食べなくなりました。
といっても、後から見ると食べているのですがw。
明日から寒くなるようですが、だんだんと暖かくなるので、そろそろ公園に行けるようになるでしょう。
元気に見えても、お年(犬年齢12歳と10歳、人間年齢では64歳と56歳)なので、気をつけて遊ばせます。
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