石持浅海 『殺し屋、やってます。』&『夏休みの殺し屋』 ― 2025/04/26

殺し屋シリーズは4巻まで出版されているようです。
私は知らずに4巻目の『夏休みの殺し屋』から読んでしまいました。
読み終わってから気づいて1巻目の『殺し屋、やってます。』を読んだのですが、問題ありませんでした。
このシリーズはどの巻から読んでも大丈夫なようです。
ちなみに2巻目は『殺し屋、続けています。』で、3巻目は『女と男、そして殺し屋』です。
日本で殺し屋というと、古いですが、私は「必殺仕掛人」を思い出します。
現代には、いましたっけ?
あくまでも映画などからの影響ですが、A国やR国、C国にいそう。
この本の殺し屋さんは、なんの変哲もない普通の男の人です。
名前は富澤充といい、経営コンサルティング会社を経営しています。
殺し屋は副業です。
殺しのお値段は650万円。高いか安いか。どう思いますか。
私は安いと思いました。映画の殺し屋はもっともらっていますよね。
この金額には理由があります。
650万円は東証一部上場企業の平均年収で、「日本を代表する社員が1年間懸命に働いてようやく得られる金額を払ってまで、相手を亡き者にしたいのか、依頼人にその覚悟を問うている」のだそうです。
それでも依頼人がとても軽い動機で人を殺そうとしているので、なんだかなと思います。
650万円は安過ぎです。
どういう風に殺しを依頼されるかというと、こういう感じです。
連絡係①が口コミでやって来た依頼人と会い、依頼を受け、連絡係②に標的の名前と写真、住所や仕事場などの情報を渡す。
連絡係②から依頼を聞いた殺し屋は殺される人物が実在し、写真の人物であるかどうか確認し、依頼内容に間違いがないか調べ、三日以内に引き受けるかどうかの返事をする。
殺害を引き受けると、前金の三百万円が払い込まれる。
入金を確認してから二週間以内に実行する。
完了後、残金の三百五十万円が振り込まれる。
このシステムは依頼人と殺し屋の間に連絡係を二人置くことによって、お互いの情報を知り得ないようになっているので、互いに裏切りの心配がなく安全だそうです。(安全かなぁ?)
殺し屋はあくまでもビジネスライクに仕事をこなしますが、いかんせん、依頼人や標的の奇妙な行動が気になるのです。
例えば、子どものいない男がおしめを買う理由や毎晩公園で水筒を洗う女の謎、ベンチャー企業の社長の殺害が二度もキャンセルされたのは何故かなど。
殺し屋の富澤充は仕事をやりながら、見事に謎を解いていきます。
短編集なので、時間がなくてもすぐに読めます。
暇つぶしにぴったりな軽いミステリです。
<今週のおやつ>

美味しいと言うので、買ってみたイギリスのBen's Cookiesのクッキー。
チョコレートチャンク入りのが美味しい、激甘のソフトクッキーです。
飲み物がなければ食べられませんわwww。
一枚310~360キロカロリーぐらいあります。
食べるのが怖いクッキーです。
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